米国の次のレアアース鉱山(希土類)は、アリゾナ州メサの箱に入った2000トンのがらくただ。山のように積み上げられているのは、電動自転車やドローン、MRI(磁気共鳴画像)スキャナー、ハードディスクドライブなど、使えなくなったさまざまな電子機器の電気モーターだ。そこには、現代の世界に欠かせないレアアース金属の供給における中国支配を緩める最も手っ取り早い方法は、新しい鉱山ではなく古いガジェットに目を向けることではないかという期待が託されている。国際エネルギー機関(IEA)によると、中国はネオジムやジスプロシウムといったレアアースの採掘量で世界の5分の3を占め、精製能力では90%を上回る。中国政府は昨年、米国との貿易戦争でレアアース輸出規制を武器として使い、その力を見せつけた。米国と欧州では新たな採掘プロジェクトが進んでいるものの、鉱山開発には10年かかることもある。