成り行きに期待しすぎない
何か良さそうなニュースが入ってきたとき、例えば「テレビの取材が入ったから、お店が大人気になるかも!」と過度に期待するのも要注意です。
期待通りにならなかったときに大きく落ち込んだり、がっかりしたりしてしまうからです。私も著書を刊行すると「売れるといいな」とは思いますが、期待しすぎるとしんどいので、あえて期待しないようにしています。
物事がトントン拍子に良い方向へ進む確率は、実はそれほど高くありません。たいていは「やってもやらなくても変わらなかった」あるいは「少し悪いことが起きた」ということもあります。
「うまくいかなくて当たり前」くらいに思っておいて、忘れた頃に良い結果が出たらラッキー、と捉えるほうが安定します。
メンタルが安定している人の「ぼちぼち」な生き方
メンタルが安定している人は、「ぼちぼち」生きています。相手に対しても、先ほどの誕生日の例でいえば、「お祝いしてくれたら嬉しいな」程度で、見返りを計算していません。だからこそ、日々の些細なことにも「不満も不安もない」と感じられます。
今日一日、体が動いて、ご飯が食べられて、無事に終わればそれでいい。それくらいの期待値(ハードル)で生きているため、心が乱されにくいのです。
人生の質を悪くしている諸悪の根源は「期待」、言い換えれば「執着」です。これを手放す、あるいは期待の度合いを下げることが大切です。
「期待しない」ことと「諦める」ことは違う
ただし、「期待を減らす」ことと「自分の願望を全て諦める」ことは違います。例えば、「結婚したい」という願いがある場合。相手に対して「プロポーズしてくれるかも」と期待して待っていると、相手の挙動に一喜一憂し、関係がギクシャクしてしまいます。
しかし、結婚自体を諦める必要はありません。「相手に期待して待つ」のではなく、「自分のやりたいように動く」のです。自分から話を切り出し、相手が乗り気でなければ別れる、あるいは結婚を諦めてつき合うなど、自分で方向性を決めてしまえばいいのです。
相手に期待して変化を待つのではなく、自分の行動として処理していく。そうすれば振り回されずに済みます。もし今、メンタルが不安定だと感じているなら、それは何かに期待しすぎているサインかもしれません。
まずは「自分は何に期待しているのか」に気づき、その期待値を少し下げてみてください。そうすることで、メンタルはより安定し、人生はより幸せなものになると思います。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






