『「頭のいい人たち」が集まっただけのチームがうまくいかない“たった1つの理由”』
それを教えてくれるのが、400以上のチームを見て「人と協力するのがうまい人の特徴」をまとめた書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)だ。ビジネスがより複雑になっている現代は、個人の知識やスキルだけでは限界があり、他者との協働はもはや必須となりつつある。「チームの空気が変わった」「メンバーとの関係性が良くなった」と話題の一冊から、「他者と協力して結果を出すためのコツ」について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

「頭のいい人たち」が集まっただけのチームがうまくいかない“たった1つの理由”Photo: Adobe Stock

メンバーは優秀なのに、なぜか前に進まない

 経験も実績もある。
 議論もレベルが高い。
 アイデアも次々に出てくる。

 それなのに……

 なぜか物事が決まらない。
 決まっても、動き出さない。
 気づけばプロジェクトが止まっている。

「頭のいい人たち」を集めたはずなのに、こうした状態に陥るチームは少なくありません。

止まるチームに共通する“見落とし”

 原因は、能力不足ではありません。

 他者と協力して結果を出すコツについて書かれた『チームプレーの天才』という本は、こう指摘しています。

ビジョンやゴールを具体的なタスクに落とし込み、こなしていく上では、業務設計能力や事務遂行能力が求められるようになります。
――チームプレーの天才』(271ページ)より

 ところが、

・発想が得意な人
・意思決定が仕事の人
・リーダークラスの人

 ばかりが集まると、こうなりがちです。

 細かな調整は誰がやるのか。
 事務作業は誰の担当か。
 日々の運用はどう回すのか。

 さまざまな問いや課題が宙に浮き、「誰がやるんだろう?」という沈黙だけが残る。

 結果、アイデアや能力はあるのに、実現できないチームが生まれます。

うまくいくチームが最初にやっていること

 うまくいくチームは、最初からここを押さえています。

『チームプレーの天才』は、このように提案しています。

そのような悲しき停止状態や膠着状態に陥らないためには、なるべく初期段階から「事務方(業務設計や事務遂行が得意な人、苦にならない人)」をアサインしましょう。
――チームプレーの天才』(273ページ)より

 いわゆる“優秀な事務方”です。

・業務を構造に落とせる人
・タスクを具体化できる人
・運用を回すことを苦にしない人

 この存在がいるだけで、チームは一気に前に進みます。

 チームを前に進めるのは、賢さや肩書きではありません。

 考えを形にし、決まったことを回し続け、面倒な部分を引き受ける。

「頭のいい人たち」だけを集めるのではなく、チームを動かせる人を、ちゃんと入れているかが重要です。

 そこが、うまくいくチームと止まるチームのたった1つの決定的な差です。

(本稿は、『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』の内容を引用したオリジナル記事です)