tiktokPhoto:Chesnot/gettyimages

ショート動画プラットフォームTikTokにEC機能があることをご存じだろうか。中国では、1日で1000億円売り上げるインフルエンサーも誕生しており、新たな購買の形として定着している。なぜTikTokでモノが売れるのか。既存ECサイトとの違いは何か。『事業者の販路を拡大し、クリエイターの収益を最大化する TikTok Shop大全』の著者である若井映亮さんが解説する。(TORIHADA代表取締役社長 若井映亮)

動画を見て楽しむアプリから
動画を見てモノを買うアプリへ

 ショート動画プラットフォームであるTikTokに、かつてない地殻変動が起きています。今、TikTokは「動画を見て楽しむアプリ」から、「動画を見て、そのままモノを買うアプリ」へと進化を遂げているのです。

 2025年6月、日本でも本格的にリリースされた「TikTok Shop」。この機能は、単なる「EC機能の追加」というレベルの話ではありません。

 中国では、たった1人の配信者が1日のイベント95億人民元(1900億円相当)もの売り上げを叩き出す事例も報告されています。これは、もはや一つの巨大企業に匹敵する経済規模が、個人のクリエイターや一つのアカウントから生まれていることを意味します。

 なぜ、ショート動画アプリでこれほどまでにモノが売れるのか。そして、Amazonや楽天市場といった既存の巨大ECモールとは決定的に異なる強みとは何なのか。

 今回は、世界中で爆発的な成長を見せるTikTok Shopの現場と、日本市場における計り知れないポテンシャルについて、そのメカニズムを紐解いていきます。