会社員のリスキリングで
中小企業診断士がおすすめなワケ

 中小企業診断士は「名称独占資格」なので、名乗るためには資格取得が必要です。しかし、だからといって弁護士のように特定の業務を独占して行えるわけではありません。

「キャリア上のメリットはあるのか」と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、先ほど述べた通り、ビジネス全般に関する深い知識を身に付けること自体に意義がありますし、加えて、今所属している会社から歓迎されやすいというメリットもあります。

 例えば、社会保険労務士(社労士)の資格を取得したとなると、「独立するのか?」と警戒される可能性もありますが、中小企業診断士の場合はその心配はいらないでしょう。

 その人の知識や経験によって異なりますが、必要な勉強時間はだいたい1000時間~1500時間だといわれています。

 コンサルタントとして働く場合に限らず、自社の状況を自分の知識をもって分析することができるので、どんな部署、職種の人でも役立つ資格といえるのではないでしょうか。

部下との関係に悩むマネジャーが
キャリコン受験で得られること

 もう一つ、40代ビジネスパーソンにおすすめするのであれば、キャリアコンサルタントですね。

 キャリア支援・人事などの実務経験が3年以上ある人はそのまま試験を受けられますが、経験がない人は、厚生労働大臣指定の養成講座(約150時間)を受講することで受験資格を得ることができます。

 キャリアコンサルタントの資格取得には、雇用保険の給付金が最大で8割支給されるので費用面でもお得です。

 現場である程度経験を積んできたビジネスパーソンにとって、キャリアコンサルタントの資格取得のために身に付ける知識自体は決して新しいものではないかもしれません。しかし、話を聞く姿勢や質問の仕方などの実技も学ぶので、コミュニケーションのスキルを高める良い機会になると思います。

 40代~50代、経験を重ねてきた分、自分のことばかり話しがちになってしまっていないでしょうか。上司として部下とどう関わればいいのかわからない、マネジャーとしての自分が行き詰まっている……そんな悩みを考えている方は突破口が見つかるかもしれません。

 試験は学科と実技がありますが、同時合格率は5割くらい。養成講座を受講していれば、取得のハードルは高くないと思います。

はやし・ゆうじ/1980年生まれ、東京都足立区出身。大学卒業後はITを通じて多くの方に役立つべく、IT関連企業で1000社以上の中小企業の業務改善に従事。エンジニア教育の講師として多くの資格取得を経て、社労士・行政書士として開業。保有資格・検定は600を超え、「資格ソムリエ(R)」としてさまざまなメディアで活躍中。著書に『かけ合わせとつながりで稼ぐ 資格のかけ算大全』(実務教育出版)など。
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