「感情がない」AIが資産配分を決める!異色のバランス型「ROBOPROファンド」を調べてみた!Image:PIXTA

AIの予測だけで資産配分を決め、人間の判断を一切排除して運用する「ROBOPROファンド」が、バランス型の投資信託の中で異彩を放っている。AIの「機械的な投資判断」は、どんな成績に結び付いているのか? 投資信託のプロたちに聞いてみた!(山出暁子、ダイヤモンド・ザイ編集部)

人間の「感性」「経験」「先入観」「忖度」がゼロ
組み入れる資産の配分をAIが決める

 最近、バランス型の投資信託で注目されているものがある。2025年6月から2026年1月までの8カ月のうち、11月を除く7カ月で、バランス型(※)での月間の資産流入額1位となっている、SBI岡三アセットマネジメントが運用する「ROBOPROファンド」だ。

※対象は国内公募の追加型株式投信(ETF、ラップ・SMA専用、DC専用、限定追加型を除く)のうちQUICK分類がバランス型のファンド。

 最大の特徴は「AIの予測に基づいて運用する」という点。ROBOPROファンドの他にも、株式型などでAIを使って運用する投資信託はあるが、その多くが最終的には、ファンドマネジャーなど人間の意志や判断が入る。だが、ROBOPROファンドは、AIの予測だけで資産配分を決めて運用しており、そこに人間の判断は入らないという。そうすることで、人の持つ感性、経験、先入観、チーム運用による忖度などが一切排除されるということらしい。

 AIが投資判断を行うという投資信託は一体どんなものなのか? 成績は? どんな人に向いている? その中身を探ってみた。

 まず、このROBOPROファンドが分類される「バランス型」の投資信託について、基本を押さえておこう。バランス型の投資信託とは、株式や債券、不動産(リート)、商品など、複数の異なる資産を組み合わせて運用する商品だ。投資先に債券が含まれているので、株式やリートだけに投資するタイプに比べて値動きが穏やかになるという特徴があり、突出したリターンを追求するというよりも、リスクを抑えて運用したい人に向いている。

 バランス型には、投資先の資産の配分比率を一定に保つ「固定型」と、市場環境に応じて配分を変え、成績の安定を目指す「可変型」がある。ROBOPROファンドは可変型で、この配分を決めるのが人間ではなく、AIという点が、特筆すべきポイントというわけだ。

 投資対象は、米国株式、先進国株式、新興国株式、米国債券、ハイイールド債券、新興国債券、不動産、金の8資産。米国株式はバンガード・トータル・ストック・マーケットETF、新興国株式はバンガードFTSEエマージング・マーケッツETF、金はSPDR Gold MiniShares Trustなど、流動性が高いETFでそれぞれ運用されている。

 そしてAIが各資産のリターンを予測し、資産配分を決定する。市場環境に合わせて、毎月1回、資産配分を見直すのが基本。それに加え、相場急変時には、臨時で調整(リバランス)を行うという。市場予測は、先行性の高いマーケットデータのみを解析し、市場の変動要因や傾向を学習、予測モデルの改良を続けているという。当然ながらそこに、SNSの情報といった主観的な判断は入る余地がない。

 このファンドは2023年12月28日に設定され、2026年1月末時点の成績は、1年間でプラス20.7%、設定来ではプラス54.8%となっている。