ChatGPTの「優しい相談相手」的な使われ方は、開発者あるいはAI研究者にとっては予想外だったようだ。この感じ、何かに似ている(写真はイメージです) Photo:PIXTA
「ChatGPTには聞いてみた?」――IT音痴の女性が、友人の愚痴に返した言葉だ。生成AIといえばビジネスエリートの生産性向上ツール、というイメージはもはや過去のものかもしれない。「普通の人」たちは今、AIをどのように使っているのか。この普及ぶりは、かつてポケベルや電話が歩んだ道と驚くほど重なっている。(ライター、編集者 稲田豊史)
「普通の人」がChatGPTを使い倒している
近頃は……というよりここ数年、ビジネス誌やビジネス系Webサイト、書店のビジネス書コーナーで、「生成AI」の文字が目に入らない日はない。
先日、生成AIの普及を目の当たりにする話を知人女性Aさん(40代前半)から聞いた。郷里の某県に年末帰省中、同じ小学校の同級生だったBさん(女性)と1年ぶりに会うことになった。その際「職場の人間関係に悩んでいる」と愚痴を漏らしたところ、Bさんにこう言われたそうだ。
「ChatGPTには聞いてみた?」
Aさんは驚いた。Bさんが自分の意見や感想を言う前に第一声で生成AIを提案してきたから……ではない。Aさんの知る限り、Bさんはこの手の最先端技術を使いこなすタイプではなかったからだ。
むしろBさんはIT音痴で、かつてはメール添付ファイルの圧縮の概念がいつまでたっても理解できなかったという。病院の診療予約アプリやチケット予約アプリなども、使い方をマスターするまでに数週間を要した。PayPayの銀行口座との紐付けは夫にやってもらったらしい。







