客観視することで不安という「霧」が晴れる

メンタルを強くする方法の一つに「状況を客観視する」というものがあります。人がしんどさを感じるのは、自分の心の中から主観的に世界を見ているからです。不安や恐怖のフィルターを通すと、状況が実際よりも悪く見えてしまいます。これは霧の中を歩くようなもので、先が見えないから怖いのです。

しかし、第三者の俯瞰的な視点を持つと、「あ、今私はこの状況で不安になっているんだな」と言語化でき、状況が見えてきます。霧が晴れて視界が良くなるように、それだけで心は少し楽になります。

「推し」へのご機嫌取りなら得意なはず

自分を「推しキャラ」として設定すると、具体的なケアもしやすくなります。自己肯定感が低い人は、落ち込むと動けなくなってしまいがちですが、自分の気持ちをプラスにする「ご機謙取り」のリストを用意しておくと良いでしょう。

ここで「自分を推す」視点が役立ちます。「今、頑張っている『推し(自分)』になら、何を差し入れするだろう?」と考えてみてください。

「あの子(自分)はチョコレートが好きだから、チョコをあげよう」
「疲れているみたいだから、パフェを食べさせてあげよう」
「サウナに連れて行ってリフレッシュさせてあげよう」

このように、他人を応援する感覚なら、自分に何をしてあげるべきかが冷静に分かります。

かける言葉も変わってくる

言葉かけも同じです。自分の推しが落ち込んでいたら、あなたはどんな言葉をかけますか? きっと、「大丈夫だよ」「そんなにへこまなくていいよ」「一生懸命やってるの知ってるよ」と優しく声をかけるはずです。

普段なら「自分はダメだ」と責めてしまう場面でも、「推し」として自分を見れば、「そういう人が苦手なんだよね、でも頑張ってるじゃん」と温かい言葉が浮かんでくるようになります。

自分自身のファンになり、自分への「推し活」という視点で生きてみる。そうすることで、毎日が少し楽に、そして優しくなるかもしれません。ぜひ一度、試してみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。