一定条件下での完全電動走行を可能とした48VのMHEV plusが、いい仕事をしている。Q5系では全エンジンに組み合わされるマイルドHV機構は、発進や低速走行をモーターだけでこなすほか、エンジンでの走行中にも加速を適宜サポート。減速時には最大25kWのエネルギーを回生するので燃費向上にも貢献する。ハイスペックなエンジンを積むSQ5でも、MHEV plusがサポートするシーンが予想していたよりもずっと多いように感じられた。
もちろんアクセルワイドオープンでは、ハイパワーSUVらしい豪快さが満喫できる。走行モードをダイナミックに切り替えるとシフトスケジュールが高回転を維持するようになり、7速Sトロニックのクラッチのつながりもダイレクト感が増す。SQ5でのワインディングランは至福のひとときだった。
SUVに走りと快適性を求めるユーザーに
最適なモデル
足回りの完成度も素晴らしく高い。SQ5には引き締まったスポーツサスペンションが標準装備され、Q5系の全モデルに共通のFSD(Frequency Selective Damping)と呼ぶパッシブダンピングシステムが組み合わされている。試乗車は、オプションのエアサスペンション仕様。エアサスを選ぶとアダプティブダンパー制御にアップグレードする。これにより通常走行時はしなやかで快適な乗り心地、ハイペースでコーナリングすると減衰が立ち上がり、ロールやピッチ等の挙動を抑え路面をしっかり捉えるようになる。
ダイナミックモードでは引き締まった乗り味に変わり、ハンドリングも俊敏さが際立つ。ステアリングの手応えが増して、メリハリのあるドライブフィールが楽しめた。ブレーキトルクベクタリングも効いて、まさにオンザレール感覚でワインディングを走ることができる。
最新のSQ5スポーツバックは、持ち前のオールラウンドさに加えて、見た目も走りもこれまでにも増してスポーティさが上手く表現されていた。SUVに走りと快適性を求めるユーザーに最適なモデルだ。スポーティなパフォーマンスを向上させたSモデルとしての価値と個性が際立っている。
(CAR and DRIVER編集部 報告/岡本幸一郎 写真/横田康志朗)








