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2012年以来のアベノミクスの中核をになったリフレ派。それまでのデフレを打破し、穏やかな物価上昇を目指すべく異次元の金融緩和を断行したが、目標を達成できないまま10年以上も政策を継続した。リフレ派による日銀支配はなぜ異次元の長期にわたったのか。※本稿は、東京都立大学経済経営学部教授の脇田 成『いまどうするか日本経済』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。
リフレ派の勢いを利用し
金融政策転換を進めた財務官僚
リフレ派は日本経済の閉塞感を打ち破るため、反乱軍が味方を増やして大軍になるように一大勢力となりました。
もともとはカウンターカルチャー路線、サブカルチャー路線の文科系学者やエコノミストがネットで気炎を揚げていた少数の集団に過ぎなかったのです。ただ文才がある人が多く、集団内で書評などを使って仲間褒めをしているうちに、経済マスコミを席巻しました。
そして財務省や経済学者、政治家のどちらかといえば主流から外れた人、いわば非主流三派が加わった連合体となったのです。これらの連合軍が第2次安倍晋三政権を押し立て、反乱軍の日銀入城ともいうべき黒田東彦日銀総裁を実現します。
ただし誇り高き黒田前総裁はリフレ派に感謝しているわけではなさそうです。退任後の2024年に東大で講演した際に、学生の1人が就任にあたってリフレ派のサポートがあったことはどう思うか、質問しました(若い人はいいですね)が、一切答えませんでした(財務省広報誌『ファイナンス』2024年11月号)。







