イラン指導部は米国との核合意を目指す一方で、両国間の交渉が決裂した事態を見越して対米戦争の準備も急いでいる。イラン政府は部隊を配備し、意思決定権限を分散させ、核関連施設の防衛を強化するとともに、国内反体制派への弾圧も強めている。政権存続を巡る指導部の危機感を表す動きだ。イランの国内情勢はここ数十年間で最も脆弱(ぜいじゃく)な状態にある。指導部は、悪化する経済状況と1月のデモ参加者の大量殺害を巡り、国民の間で広がる不満に直面している。一方、米国は対イラン攻撃の可能性に備え、空母2隻をはじめ多数の軍艦や戦闘機を同地域に配備している。スイスのジュネーブ国際開発高等研究所でイラン・中東安全保障を専門とするアナリスト、ファルザン・サベット氏は、「(8年間に及んだイラン・イラク戦争が終結した)1988年以来、イランは最悪の軍事的脅威に直面している」と指摘。「イランは(指導部を排除する)『斬首作戦』を阻止し、核関連施設を保護するため、安全保障および政治指導部を厳戒態勢に置いて攻撃に備えている」
イラン、核交渉と並行し対米戦争に備え
イランは過去数十年で最大の脅威に直面しており、国内反対派への弾圧も強めている
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