デキる上司の「結果を出す技術」写真はイメージです Photo:PIXTA

40代以降になると順調に出世を続ける人と、出世が止まってしまう人が明確に分かれ始める。その差はどこで生じているのか。実は、「成果以外の決定的な要素」が明暗を分けている。(人材研究所代表 曽和利光)

40代で出世が止まる人と
出世が加速する人の違いとは?

 30代までは同期の中でも先頭集団を走り、順調に昇進を重ねてきた。しかし、40代に入った途端、まるで目に見えない壁にぶつかったかのように、ピタリと思考と歩みが止まってしまう人がいます。

 一方で、40代後半からさらに加速し、部長、役員へと「トントン拍子」に階段を駆け上がっていく人もいます。

 この分岐点はどこにあるのでしょうか。

 多くの人は「能力の限界」や「運」のせいだと考えがちですが、事実は異なります。40代の停滞は、個人の資質の問題ではなく、組織の「選抜構造」の変化と、それに対する「行動作法」のミスマッチから生じているのです。

40代はポスト争奪戦が激化する
構造的な「分岐点」

 そもそも、なぜ40代でこれほどまでに残酷な差がつくのでしょうか。そこには組織が抱える「数」の論理があります。

 パーソル総合研究所の「働く1万人の成長実態調査(2017年)」によれば、サラリーマンの出世意欲が逆転し、「出世したいと思わない」が「出世したい」を上回る転換点は平均42.5歳とされています。

 この時期は、統計的にも「課長の椅子」が飽和するタイミングです。独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023」が示す指標では、大学卒の課長比率は40代で急伸し、45〜54歳で約2割に達してピークを迎えます。

 ここから先、50代にかけて伸びていくのは「部長比率」ですが、その椅子は課長に比べて圧倒的に絞り込まれます。つまり40代とは、同世代内での「トーナメント」が最終局面に入り、ポストの奪い合いが激化する構造的な分水嶺なのです。