◆「休んでて申し訳ない」と嘆くのはNG? 心身の限界から復活できる“納得の理由”
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)

【精神科医が教える】休むことへの罪悪感がスッと消える“出口戦略”とは?Photo: Adobe Stock

休むことへの罪悪感

休むことに罪悪感を抱いてしまうことは決して珍しいことではありません。仕事のストレスやトラブルで限界を迎え、職場を辞めて休養している時に、「我慢できずに辞めてしまった」「何もせずに休んでいて申し訳ない」と自分を責めてしまう方は多くいらっしゃいます。

しかし、休むことに罪悪感を持つ必要は全くありません。心穏やかに休養期間を過ごすための考え方について、いくつか大切なポイントに分けてまとめました。

休むことは「回復するためのポジティブな行動」

休むことや逃げることを「悪いこと」だと思い込んでいる人は多いですが、それは勘違いです。休むことは、心身を回復させるための非常に大切な作業です。

罪悪感を感じてしまうのは、「休むことは悪いことだ」と、これまで自分に言い聞かせて生きてきた結果であり、すぐにその感情を取り除くのは難しいかもしれません。しかし、今は「何もしていない」のではなく、「また元気に動けるようになるために、回復するという作業をしている」のです。

休養は、決してネガティブな現実逃避ではなく、能動的でポジティブな行動だと認識してみてください。

「今しか味わえないこと」を楽しむ

理屈ではわかっても罪悪感が消えない時は、「どうせ永遠に休むわけではないのだから、今しか味わえないことをしよう」と視点を切り替えてみましょう。

のんびりとのどかに過ごす、散歩をする、プランターで植物を育てる、平日の昼間からスポーツジムで運動するなど、普段仕事をしている時にはできないことを楽しんでみるのもおすすめです。

不安を和らげる「出口戦略」

罪悪感の根本には、「この休養状態が永遠に続くのではないか」という不安が隠れていることがよくあります。
病気の治療中であれば主治医と相談しながら進めるのが大前提ですが、そうでない場合は、自分なりの「出口戦略(目安)」を作っておくことをおすすめします。

「1年間は仕事に就かずに休養に専念する」など、期間を区切って目標を持っておくと、「今は期限付きの休みなんだ」と安心でき、罪悪感を抱きにくくなります。実際にその通りに動くかどうかは別として、心の中で目安を持っておくことが大切です。

休みの期間に「テーマ」を設ける

休養期間にちょっとした意味を持たせることも効果的です。予定をぎっしり詰め込んで無理をする必要はありませんが、「大切な人と過ごす」「自然と触れ合う」「普段できないことをやる」など、休み中のテーマを1つ決めておきましょう。

そのテーマさえ満たせば十分だというくらいの気持ちで過ごすことで、心が軽くなります。

人生という長い目で見れば、休んでいる期間はない

仕事という側面だけで見れば「今は休んでいる」状態かもしれませんが、生まれてから死ぬまでの人生全体で考えれば、人間は日々確実に前に進んでいます。休養中にのんびりして得た気づきや、悶々と悩んで考えたことも、すべて今後の自分の糧になります。

これまで一生懸命頑張ってきた分、今は自分を見つめ直し、今しかできないことをする時間です。「このお休みは今しか味わえない時間だ」と捉えることで、気持ちが少し楽になり、視野が広がってくるのではないでしょうか。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。