「リモートで全然出社していない人」に嫉妬してしまうのは、なぜか。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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リモートで全然出社していない人
職場に、ほとんど出社していない人がいる。
それなのに、成果も出しているように見える。
自由そうで、余裕もありそう。
そんな人を見ると、ついモヤっとしてしまう。
「本当に仕事しているのか?」
「なぜあの人だけ自由なんだ?」
しかし『ゆるストイック』という本では、この感情の背景にある「時代の変化」を指摘しています。
まず本書は、現代の働き方の前提として「自己管理型の姿勢」が重要になっていると述べます。
現在、再評価されつつある「自己管理型」の姿勢は、かつての「意識高い系」とは異なり、自分の活動を他人に押し付けるようなことはありません。
「自分は自分、他人は他人だよね」と、割り切ることが根底にあり、それぞれが自身の価値観に従って行動することを大切にしています。
――『ゆるストイック』より
ここで重要なのは、「他人と比べない」というスタンスです。
自己管理型の人は、他人をコントロールしようとしません。
自分の基準で、自分の仕事を進めるだけです。
他人の努力は、見えなくなった
さらに『ゆるストイック』では、リモート時代の特徴についてこう述べます。
特にリモートワークの普及によって他人の状況が見えにくくなっているからです。
また、個人の活動はかつてよりも「多面的」になってきています。
副業や個人のプロジェクト、スキルアップの取り組みなど、各自がさまざまな側面で自分を高めようとしています。
その内容は、仕事仲間や友人にも知られないことが多く、「密かに積み上げられている」という状況なのです。
――『ゆるストイック』より
つまり、見えているのは「結果」だけ。
その裏側にある努力は、ほとんど見えません。
家での学習。副業のプロジェクト。新しいスキルの習得。
こうした活動は、周囲からは見えない場所で積み上がっているのです。
嫉妬の正体
本書は、この状況が生む変化をこう説明します。
このように、現代では「自分にとっての最善を探る」という個人の自由が尊重される一方で、他人の行動が見えにくい状況が生まれ、結果として格差がますます進行しています。
そして、多くの人々は自己の方向性に迷っている中、他人に依存せず、自分を律しながら黙々と成長を積み重ねることが必要とされる時代に入っているのです。
――『ゆるストイック』より
つまり、嫉妬の正体は「情報不足」です。
見えているのは、自由そうな姿だけ。
見えていないのは、その裏側の積み上げです。
本当に見るべきもの
ゆるストイックが示しているのは、シンプルな視点です。
他人の働き方を気にするより、自分が何を積み上げているかを見る。
リモートで働く人が自由そうに見えるのは、その自由を成立させる実力を積み上げてきた可能性が高いからです。
現代は、努力が見えにくい時代です。
だからこそ、他人を疑うより、自分の積み上げに集中する。
それが、この時代を生きる「ゆるストイック」な姿勢なのです。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は9.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。








