株式投資で資産を増やし続ける人たちは、「株の売買タイミング」をどう見極めているのでしょうか?「株価チャートのクイズに答えるだけで株のセンスが身につく」―そんなユニークなスタイルで人気を集めているのが『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』です。著者は、2000億円超を運用した元ファンドマネジャー、楽天証券の窪田真之さん。この記事では、編集担当の視点から、本書のポイントを紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

株で稼ぐ人は知っている「勝ちやすい買いのタイミング」Photo: Adobe Stock

チャートの「節」を意識する

 窪田さんが本書で強調しているのが、株価チャートにできる「節(ふし)」の存在です。

 節とは、多くの投資家が立ち止まり、売買が集中した価格帯のこと。一度「節」ができると、株価はその水準を簡単には通過できなくなります。

 上昇局面でも下落局面でも同じです。過去に売買が集中した価格帯では、再び売りや買いが出やすくなるのです。

よく似た2つのチャート

 例えば、一見そっくりなチャートを描く2つの銘柄(A社とB社)を比較してみましょう。

 あなたなら、どちらを買うでしょうか。

株で稼ぐ人は知っている「勝ちやすい買いのタイミング」A社のチャート
株で稼ぐ人は知っている「勝ちやすい買いのタイミング」B社のチャート

どちらが上値の「節」を突破しやすいか?

 両社とも、970円~1,000円が上値抵抗線になっています。この節を超えられる可能性が高いのはどちらでしょうか。

 約2カ月前、両社とも株価が1,000円まで急騰した際、売買高は大きく増えました。しかし、その後すぐに反落。この水準で買った投資家は含み損を抱え、「株価が戻ったら売ろう」と考えます。

 その後、970円まで上昇した局面でも同様に跳ね返されました。こうして970円~1,000円は、戻り売りが出やすい「上値抵抗線」となりました。

 時間の経過とともに、高値で買った投資家の一部は損切りをしたかもしれません。それでも3度目の上値トライの際も、やはり戻り売りが出ます。

 ここで注目すべきは「売買高」です。

株で稼ぐ人は知っている「勝ちやすい買いのタイミング」A社は売買高の増加とともに株価が上昇

 A社は、これまでより明らかに売買高を増やしながら上値に挑戦しています。つまり、過去2回よりも買い手の勢いが強まっています。一方、B社は売買高が十分に増えていません。

 こうした違いを踏まえると、A社のほうが節を突破できる可能性が高く、「買ってみて面白い」と窪田さんは指摘します。

 このように「チャートの節」や「売買高の変化」を意識するだけで、チャートから読み取れる情報は大きく変わってきます。