株式投資で資産を増やし続ける人たちは、「株の売買タイミング」をどう見極めているのでしょうか? 「株価チャートのクイズに答えるだけで株のセンスが身につく」―そんなユニークなスタイルで人気を集めているのが『株トレ――世界一楽しい「一問一答」株の教科書』です。著者は、2000億円超を運用した元ファンドマネジャー、楽天証券の窪田真之さん。この記事では、編集担当の視点から、本書のポイントを紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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トレードの鉄則「利食いは遅く、損切りは早く」
窪田さんは、株のトレードで長期的に勝つための鉄則として、「利食いは遅く、損切りは早く」を強調しています。
投資の目的は、勝つ回数を増やすことではありません。トータルで資産を増やすことです。
そのためには、
・上昇している「良い銘柄」は、できるだけ長く持つ
・下落している「悪い銘柄」は、早めに手放す
という行動が欠かせません。
一見、当たり前のことのように聞こえるかもしれません。しかし実際には、これがとても難しいのです。
多くの人が、株価が下がった時に損切りできず、結果として含み損をどんどん膨らませてしまいます。
買った途端に暴落、そんな時どうする?
では、実際のチャートを例に考えてみましょう。
右肩上がりの株を、1週間前に1万9500円で購入したとします。ところが、その直後に株価は急落しました。
週足チャート
こんな時、あなたならどんな投資判断を下すでしょうか。
「このチャートは迷わず損切り」だと、窪田さんは断言します。
チャートには、売るべきシグナルがいくつも出ています。
・長い陰線が出ている
・売買高が急増している
・13週移動平均線、26週移動平均線を下抜けている
売買高が増え、長い陰線が出ているということは、これまで株を買ってきた投資家が一斉に売り始めている可能性を示しています。
さらに、急落が始まってまだ1週間程度であれば、今後も売りが続く可能性があります。
このような状況では、持ち続けるよりも、早めに損切りして資金を守る方が合理的です。
なお、窪田さんは、このチャートで最悪の投資判断は「ナンピン買い」だと言います。損失がさらに膨らみ、取り返しのつかない結果になることも少なくありません。
損切りを身につけるためのコツ
とはいえ、損切りは頭では理解していても、実行するのは簡単ではありません。
このようなチャートを冷静に見れば、「すぐに逃げて、別の株を探した方がいい」と多くの人が感じるでしょう。ところが、実際のトレードになると感情が邪魔をして、なかなか売ることができません。なかには、さらにナンピン買いをしてしまう人も少なくありません。
買った直後に暴落するのは、確かに不運です。ですが、売買を続けていれば、こうした不運もあれば、反対にラッキーな出来事も起こります。
だからこそ大切なのは、不運な時に傷を浅くすることです。トレードで稼げる人ほど、負けを小さくコントロールできるのです。
窪田さんは、損切りを身につけるためには、損切りに恐怖を感じない少額で、トレード経験をたくさん積むことが大切だと言います。
もし損失が出ても、「やられた!」と笑って済ませられる程度の金額でトレードをしてみる。そうして経験を重ねていくことで、相場に向き合う感覚が少しずつ身についていきます。


