「ついヤバいと言ってしまう」「自分の考えをうまく言葉にできない…」
言いたいことがないワケではないのに、うまく言葉にできない。あなたにも、そんな悩みはありませんか?
小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。知ってしまえば、今は語彙力ゼロでも、話し下手でも、「自分の言葉」でちゃんと話せるようになれてしまう!
本記事では、子どもも読めて、大人も楽しいビジネス書『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「子どもをダメにする親」に共通する残念な特徴Photo: Adobe Stock

Q.「子どもをダメにする親」の特徴ってありますか?

――書き方講座には、親御さんの意向で参加してくれる子どもたちも多いかなと思うのですが、「この子は大丈夫かな」と思うことはありますか? つい親御さんがお子さんに口出ししてしまうこともあると仰っていましたよね。

親がついやってしまうNG行動

田丸雅智氏(以下、田丸):迷っている子に対して「こうしたらいいじゃん」「こっちのほうがいいよ」という感じで、周りが“一択の答え”を与えすぎるようなケースですね。そうなると、どうなるか。

 結局、答えを自分の中に探さなくなるんです。

 自分で決めるんじゃなくて、相手に正解を求めるようになってしまう。

 子どもが自分で書いたあとに、「これでいいですか?」と聞いてくる

 それが最終確認の意味ならいいんですけど、そうじゃなくて、「あなたの”正解”を教えてください」になってしまっている感じです。正解なんて、本来はないのに。

 僕はそれがすごく怖い。思考停止につながったり、自分を見失ったりするからです。

 だから、そうならないように「あなたはどう思う?」を大事にしたい。

 迷っていたらサポートもしますし、選択肢もたくさん出させてもらいます。

 ただし提示の仕方は、一択の「これが正解」ではなく、選択肢を並べたうえで「他でもいいよ」という形にすることを大切にしています。

――『小学生でもできる言語化』では、以下のように「言葉にしたことに安心して、それ以上考えなくなる」ことの危険についても触れられていますね。たしかに、本当に大切なのは、何でもかんでも言葉にすることというよりは、自分で考えて言葉にするというプロセスの方なのかもしれませんね。

 言語化には「言葉にしたことで安心して、それ以上考えなくなる」という危険性もひそんでいます。

 
たとえば、1990年代の半ば~2010年代の前半に生まれた、小さいころからデジタル機器が身近にあった世代のことを「Z世代」と呼ぶことがあります。(中略)

 
つまりは、「Z世代」という名前をつけることで、「Z世代だから、こんな考え方をするんだな」といったようにこの世代の人たちのことを理解しやすくなるんです。

 
ただ、一方で、名前をつけたことで理解した気になってそれ以上深く考えなくなってしまうという危険性もひそんでいます。

 
たとえば、この世代の人たちのことをなんでもかんでも「Z世代だから」という言葉でくくり、一人一人の個性と向き合わずに雑に決めつけるようになってしまうということが起き得ます。(中略)

 
こんなふうに、言語化にはそれ以上深く考えなくなる「思考停止」を招く危険性が常にあるので、そうならないように注意が必要だということは、ぜひ覚えておいてください。
――『小学生でもできる言語化』より

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』の著者インタビューです。)