「ついヤバいと言ってしまう」「自分の考えをうまく言葉にできない…」
言いたいことがないワケではないのに、うまく言葉にできない。あなたにも、そんな悩みはありませんか?
小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。知ってしまえば、今は語彙力ゼロでも、話し下手でも、「自分の言葉」でちゃんと話せるようになれてしまう!
本記事では、子どもも読めて、大人も楽しいビジネス書『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

子どものミス、三流は「怒る」、二流は「謝らせる」。一流はどうする?Photo: Adobe Stock

Q.子どものミスにどう対応すべきですか?

――田丸さんはご自身の書き方講座で、小学生から高校生、さらには少年院の子どもたちまで、多くの子どもを間近で見てきていると思います。なにかに失敗したり、ミスをしてしまったときに、どう対応してますか?

些細なミスは一緒に面白がる

田丸雅智氏(以下、田丸):失敗にも種類がありますよね。

 たとえば衝動で誰かを叩いてしまった、みたいな「人を傷つける失敗」なら、まず「それはよくない」と伝えないといけない。

 でも、そうじゃなくて「本来のやり方と違うことをしちゃった」みたいなケースで、怪我や他人を傷つけることに繋がっていないなら、僕はなるべく一緒に面白がりたいんですよね。

 たとえば前に、ある子どもが静かだなと思ったら、のり(クリーム状のもの)を足や床に塗りたくってたことがあって。それも夢中で。

 その瞬間「おもしろ!」と、僕も「一緒にやろう」と思って本当にやったことがあります。周りから見ると、僕の行動は奇行にうつったかもしれませんが(笑)。

 でも、実際におもしろくて。気づきをくれてありがとうという気持ちでいっぱいになりました。

「常識から外れてる=全部ダメ」じゃなくて、危険がなければ「いいじゃん」って受け止めたい。

失敗しても、「実験」と捉える

――時と場合によるとは思いますが、ミスを一緒に面白がってくれるのは素敵ですね! わたしも一度親にめちゃくちゃ怒られたことがあって、それ以降どんな些細なことでもすぐ謝ったり、隠蔽しようとするクセがついたことがありました…。他にはあったりしますか?

田丸:あと僕は、自分の失敗もちゃんと認めて言える人間でありたいなと思っています。

「ごめん、今のはミスった」って。

 それから意識して使ってるのが「実験」という言葉です。

 失敗しても「実験だから大丈夫」「実験ならOK」っていう捉え方にしてます。

――大人が自分の失敗を認めるのって、すごく大事ですよね。親や学校の先生によく「自分の非を認めないのに、なぜ私には怒るのか」と思っていた記憶が蘇りました……。自分の経験からも、一度頭ごなしに怒られると、次から言い出せなくなってしまうんじゃないかと思います。

田丸:そういう“言い出せない空気”も含めて、ですよね。

「できないと怒られる」って、子どもにとっては本当に恐怖です。

 だから、心理的安全性は必要だと思います。家族は距離が近い分、難しさもありますけれど。

 大事なことを隠すとか、言えない関係性って、ちょっと危うい。

 僕は上下関係が昔からあまり得意じゃなくて、「親だから」「大人だから」っていうより、まず人として対等だと思ってるんです。命としてフラット、というか。

 押し付けるようなことをすると、命を傷つけてしまったようで、自分の心も痛む。だからなるべくそうしない。

 全部がスムーズにはいきませんけど、なるべくそうありたいと思い続けることが大事なんじゃないかなとは思っています。

――「家族である前に、一人の人間として関係を作りたい、認めてほしい」とずっと思っていたので、めちゃくちゃ共感できます。『小学生でもできる言語化』の田丸さんのスタンスも、絶対に読者を否定せずに教えてくれていますよね。

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』の著者インタビューです。)