30歳を超えたら「時がたつのが早い」と感じてしまう理由・ベスト1とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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30歳を超えたら「時がたつのが早い」
30歳を超えると、多くの人がこう感じます。
「最近、時間が過ぎるのが異常に早い」
子どもの頃の1年は長かった。
しかし大人になると、1年があっという間に終わる。
これは単なる感覚ではなく、脳の仕組みに関係していると『ゆるストイック』という本では説明しています。
まず、本書は時間感覚について次のように述べています。
そして、「20歳ごろまでに人生の主観的な時間感覚の80%が終了する」とすら言われています。
その理由としては、「経験してきた分母の時間が増えることで時間感覚が薄まるからだ」という説があります。
加えて、身体の代謝が落ちることにより感覚が鈍化し、また新しい経験が減ることで脳が記憶を圧縮し始めるとも言われています。
――『ゆるストイック』より
ここで重要なのは、「新しい経験」です。
子どもの頃は、毎日が初めての連続です。
新しい友達、新しい場所、新しい出来事。
脳はそれらを細かく記録するため、時間が長く感じられます。
しかし、大人になると、生活はルーティン化します。
仕事、通勤、同じ人間関係。
すると脳は「これはいつもの出来事だ」と判断し、記憶を圧縮します。
その結果、時間が短く感じられるのです。
28歳で脳の構造が変わる
さらに本書は、脳の発達についても触れています。
前頭前皮質は、理性を司り、リスクを計算し、決断する能力を備えています。
その部位の発達が終わるのが、20代後半で、だいたい「28歳ごろ」だと言われています。
前頭前皮質が発達を終えると、「興味を持って新しいことに挑戦しよう」という探索行動が減少し、過去の経験に基づいた「効率的な行動」だけを取るようになります。
すなわち、大人は子どもよりも失敗しにくくなりますが、同時に新しいことに挑戦しにくくなってしまいます。
――『ゆるストイック』より
つまり、大人は効率的になります。
しかし、その代償として「探索」が減ります。
新しい経験が減る。
記憶が圧縮される。
時間が短く感じられる。
この流れが、30歳以降の時間の速さの正体です。
未成熟な脳は「挑戦する脳」
本書はさらに、人類の進化にも触れています。
未成熟な脳は好奇心を持ち、新しいことに挑戦しやすい性質を備えています。
この特徴により、私たちは新しい土地に向かい、未知の動植物に触れ、数多くの試行錯誤を繰り返すことができます。
その結果、種としての存続に有利な経験を積むことができました。
つまり、人類の繁栄は、未成熟な脳による試行の積み重ねから生まれたと言えます。
――『ゆるストイック』より
ここからわかるのは、時間感覚のカギは「挑戦」にあるということです。
ベスト1の理由とは…
30歳を超えて時間が早くなる理由・ベスト1。
それは「新しい経験が減ること」です。
毎日が同じになると、脳は記憶を圧縮します。
すると、時間が短く感じられる。
逆に、新しい挑戦が増えると、時間は長く感じられる。
『ゆるストイック』が伝えているのは、シンプルなメッセージです。
時間を長く感じたいなら、
新しいことを始める。
挑戦を増やすことで、人生の時間は再び広がっていくのです。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は9.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。








