「孤独」は体に悪い。じゃあ、何をすればいいのか。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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孤独は体に悪い
「孤独は体に悪い」とよく言われます。
実際、孤独感が強い状態はストレスホルモンを増やし、健康にも悪影響を与えることが知られています。
では、なぜ人は孤独にこれほど弱いのでしょうか。
『ゆるストイック』という本では、その理由を人類の進化の歴史から説明しています。
なぜなら、私たちの祖先がサバンナで暮らしていた時代、群れから離れて孤立することは、すなわち「死」を意味していたからです。
サバンナには数多くの捕食者が存在し、仲間と協力しなければ生き延びるのは非常に困難だったのです。
このため、私たちには「仲間とつながっていたい」「群れの中で安心したい」という強い本能が備わっています。
――『ゆるストイック』より
つまり、孤独を恐れるのは弱さではありません。
それは、人間が生き延びるために備えてきた本能です。
人は「触れ合い」で安心する
本書は、人間に近い動物の行動にも注目しています。
彼らの中には、起きている時間の約20%をこの行為にあてているものもいます。仲間と触れ合うことで「セロトニン」と呼ばれるホルモンを分泌させ、リラックス効果やストレスを軽減しているとされています。
――『ゆるストイック』より
ここで重要なのは、「触れ合う」という行為です。
言葉だけではなく、同じ空間にいること。
身体感覚を伴う交流。
これが、脳に安心感を与えます。
SNSでは満たされない理由
しかし現代では、この条件が大きく変わりました。
しかし、SNSやデジタルツールの登場によって、「つながっている」感覚が得やすくなった一方で、身体を通したリアルな交流が少なくなり、孤独感を感じる人も増えています。
SNSで何百、何千のフォロワーがいたとしても、顔を合わせてのリアルな会話や触れ合いがもたらす安心感や信頼感にはかなわないのです。
人間の遺伝子はここ20年程度の急速なデジタル化にはまだ適応できていないため、オンラインだけのつながりでは心が満たされにくい傾向にあります。
――『ゆるストイック』より
SNSは便利です。
しかし、人間の脳はまだそれに適応していません。
画面越しのつながりだけでは、本能レベルの安心感は得にくい。
けっきょく、何をすればいいのか?
『ゆるストイック』が示している答えは、とてもシンプルです。
リアルな交流を増やすこと。
長い会話でなくてもいい。
深い議論でなくてもいい。
同じ場所で食事をする。
雑談をする。
顔を合わせる。
人間は群れで生きる生き物です。
その本能は、今も変わっていません。
孤独を減らす最も確実な方法は、「リアルなつながり」を少し増やすことなのです。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は9.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。








