人手不足と長時間労働が深刻化している公認会計士の仕事の現場。特集『コピーですぐに使える!ChatGPT100選 職種別・業種別・部署別』(全32回)の#12では、複雑な会計上の論点整理や参考になる財務分析、手間がかかる素案の作成など、業務改善に効くChatGPTのプロンプト4選を一線の会計士が紹介する。
監査法人は人手不足と長時間労働
ChatGPTで現場の業務効率化は可能
ChatGPTが米国の公認会計士試験で合格ラインを上回ったとの報道が、5月にあった。会計士の仕事が奪われるとの見方も出ており、生成AIの台頭で業界がどう変わっていくのか注目が集まっている。
一方、日本の監査法人では、慢性的な人手不足と長時間労働が深刻化している。筆者はChatGPTの活用で現場の業務効率化が図れると考えており、会計士が今日から使えるプロンプト(指示文)4選の紹介と、利用する上でのポイント解説を行いたい。
監査法人で働く会計士は、クライアント企業の経理担当者から、会計処理や決算開示の方針について相談されることが多い。ビジネスで発生した取引を会計上どう表現するかや投資家への適切な報告を促すなど、サポート的な役割は大きいのだ。
次ページでは、クライアントからの相談例を挙げる。これに対応する格好で、会計士の業務を手助けしてくれるChatGPTのプロンプト四つを詳しく見ていきたい。