「明大世田谷」が加わったことの影響
新たに明治大系列校に加わった明治大学付属世田谷(東京・世田谷区)は、以前の連載で26年入試注目7校の一つとして挙げた。25年までは日本学園という男子校で、校名変更後も学校法人日本学園に属する明治大の系属校である。24年と25年は男子受験生のみの数値だが、明治大系列になることは23年から公表されており、内部推薦条件をクリアすれば卒業生の6~7割は明治大に進めるとあって、駆け込み受験的に人気を博していた。
25年の日本学園としての進学実績を見ると、現役合格者数は早稲田大1人、明治大2人を含むMARCH合計21人、日東駒専合計54人(日本大学21人、東洋大学と駒澤大学各9人、専修大学15人)となっており、明治大学の系列校になったことのインパクトの大きさを実感できる。大きな内部推薦枠を生かすだけの中高での教育力は29年以降の卒業生で問われることになるだろう。明治大和泉キャンパスと最寄り駅を同じくしており、明治大に一番近い系列校でもある。
図1にはこの明大世田谷(日本学園)も含めた数値を載せてある。系列4校の26年受験者数合計は3928人、平均実倍率は3.5倍で、緩和傾向にあるとはいえ高い水準を維持している。明治大の入学定員7760人に対して、系列中高での募集人員合計は1285人で、MARCHの中ではこちらも最多水準となっており、学生の安定確保に大きく寄与している。
日本学園時代の24年と25年を除いた3校合計の受験者数と平均実倍率は24年3267人・3.7倍、25年3256人・3.6倍で、明大世田谷が700人近い受験生を上乗せしたことの影響は実に大きい。とはいえ、26年は定員の約半分を女子に充てたこともあり、明大世田谷の男子受験者数は25年比52%減と半減している。
10学部がある明治大では、理系学部として生田キャンパス(川崎市多摩区)の理工学部と農学部が中核をなしている。これに13年に新設された中野キャンパス(東京・中野区)の総合数理学部が加わった。3つの学科(現象数理、先端メディアサイエンス、ネットワークデザイン)からなるデータサイエンス系の先駆け的存在である。3つの学部の入学定員合計は大学全体の25.3%となっており、MARCHでは断トツに多い。これは同じく10学部で、そのうち5学部(医学部・理工学部・薬学部・環境情報学部・看護医療学部)が理系の慶應義塾大の27.8%に迫る。早稲田大の18.4%を大きく上回っている点も注目される。
それでも男子を中心に系列中学が全体的に緩和傾向にある点が悩ましい。明大中野と同じCランクの男子進学校でいえば、26年の東大合格者数で脚光を浴びている攻玉社、城北、世田谷学園、芝[1回]、巣鴨、桐朋、逗子開成といった具合に人気校が多くそろっている。明治大にぜひ行きたいという生徒以外は、どうしてもこうした進学校に心を奪われてしまうのかもしれない。
次回もMARCHの立教大学系列校について見てみたい。







