リーダーとして成果を出しているのに、なぜか人がついてこない。実績も経験もあるのに、どこか器が小さいと感じてしまう。そんな違和感を抱えたことはないでしょうか。
早稲田大学ラグビー部を全国2連覇に導き、日本ラグビーフットボール協会初の「コーチのコーチ」として活躍、現在はJOCで全競技の指導者育成に携わる中竹竜二さん。毎朝5時55分から行われている「1分朝活」で語られたのは、「人の器」とは能力ではなく“物事の捉え方”であるという、意外な真実でした。
Photo: Adobe Stock
なぜ「器が大きい人」は何が違うのか
私は『奇跡が起きる毎朝1分日記』の著者として、毎朝5時55分から「1分朝活」を無料で開催しています。心と行動を整える短い習慣ですが、毎週月曜日は各界の第一人者をゲストにお迎えしています。
今回のゲストは、『「人の器」の磨き方』(日本能率協会マネジメントセンター)の著者であり、元早稲田大学ラグビー部監督、現在は日本オリンピック委員会(JOC)サービスマネージャーの中竹竜二さん。
成人発達理論という学問をベースに、「人間力の変容プロセス」を体系化されています。
中竹さんが最初に教えてくれたのは、「器とは、知識やスキルの量ではなく、物事の捉え方の豊かさだ」ということでした。
ポジティブになることが器を広げるのではない
成人発達理論では、成長は“グロース(直線的成長)”ではなく“ディベロップメント(発達)”と捉えます。
器は一直線に大きくなるのではなく、揺れ動きながら広がっていく。
そして誤解されがちなのは、「ネガティブをなくしてポジティブになる」ことが成長ではないという点です。
ネガティブを否定するのではなく、それも含めて受け止められるようになること。
見方を“変える”のではなく、“増やす”こと。これこそが器を広げるということなのです。参加者からは「見方を増やせば味方が増える、という言葉に目からウロコでした」という声もありました。
器を広げる人が必ずやっていること
では、どうすれば器は広がるのでしょうか。中竹さんが強調していたのは、二つです。
一つは「さらけ出すこと」。
自分の弱さやダメな部分も含めて開示する。完璧を装うのではなく、未熟さを受け入れる勇気が器を強くします。
もう一つは「アンラーン(学習の断捨離)」。
これまで正しいと信じてきた価値観を一度手放すこと。成功体験すらも捨てる覚悟を持つことです。
「嫌いな人は過去の自分かもしれない」という言葉に、多くの参加者がハッとした様子でした。器が広がるとは、自分の内側にある未熟さと向き合うことなのです。
器が大きくなると、苦しみも増える
印象的だったのは、「器が大きくなると、幸せになるだけでなく、見えなかった課題も見えるようになる」という話でした。
だからこそ、内省が必要になる。感情を言葉にする。1分日記にその日の感情を書き足すだけでも、発達は始まります。
器を磨くとは、誰かより上に立つことではありません。自分の見方を増やし、世界の解像度を上げていくこと。
リーダーシップとは、まず自分をさらけ出せる勇気なのだと、改めて実感した朝でした。








