東京大学安田講堂 Photo:PIXTA
東京大学の入試といえば、今もなお「学力一本勝負」というイメージが強い。しかし2016年に導入された推薦入試は、そうした常識とは異なる基準で受験生を評価する制度だという。この仕組みには、どんなメリットがあるのか。その実態をデータと制度の両面から解説する。※本稿は、東大生集団の東大カルペ・ディエム(編)『東大推薦 合格の秘訣 Vol.01 2026』(笠間書院)の一部を抜粋・編集したものです。
純学力勝負だった東大が
推薦入試をはじめた理由
東京大学が「推薦入試」を導入したのは、2016年度(平成28年度)からである。
それ以前の東大入試といえば、全国で最も「筆記試験重視」の大学であり、センター試験(当時)+東大2次試験の得点で合否を決める、いわば「純学力勝負」のシステムであった。そのため、学校生活や課外活動に力を入れていても、それが合否に反映されることはほとんどなかった。
この推薦入試(正式名称:学校推薦型選抜)は、そうした従来型の選抜では拾いきれなかった「多様な才能」を評価することを目的に設けられた制度である。東大自身も募集要項の冒頭で明言しているように、その狙いは「学部学生の多様性を促進し、それによって学部教育の更なる活性化を図ること」にある。
導入の背景には、当時から進んでいた「総合型選抜(旧AO入試)」の流れや、国立大学協会による入試改革方針がある。
欧米では「研究意欲」「課外活動」「リーダーシップ」などを多面的に評価するのが一般的であり、東大もようやく国際基準に近い“人物評価型”の入口を整えたと言える。







