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「家族のためにしっかりと財産を残したい」と、子どもや孫のために一生懸命お金をタンスに残している方は少なくありません。しかし、家族がお金の存在に相続の開始後も気付かなかった場合は、追徴課税に発展してしまうことも。そこで、相続時に知っておきたいタンス預金の危険性について、相続税に精通するいちよう相続・税務サポートの田澤広貴税理士に聞きました。(執筆/ライター 岩田いく実、監修/いちよう相続・税務サポート 田澤広貴税理士)
遺品整理中に
古い菓子缶や裁縫箱から5000万円
「まさかこんなところに……」
都内在住の会社員・川島由美さん(仮名・55歳)が絶句したのは、亡き母の遺品整理をしていたときのことでした。由美さんの実家の押し入れの奥にあった古い菓子缶や裁縫箱の中から、札束が次々と出てきたのです。
由美さんの母・茂子さん(仮名)は80歳で他界するまで、北関東の某駅前で小さな和菓子店を営んでいました。「母は勤勉で節約家、銀行は信用しないタイプでした」と由美さんは振り返ります。缶や箱の中身を数えると、総額はおよそ5000万円に上りました。
由美さんは弟の大二さん(仮名・53歳)に相談、缶や箱が古いものだったのもあり二人は「申告しなくてもバレないだろう」という結論に至ります。それぞれ2500万円を手元に置くことにしました。
ところが、茂子さんの死から1年後、由美さんの自宅に連絡がありました。内容は税務署から。相続税に関する任意の税務調査を求めるものだったのです。
税務調査官の「質問」で
和やかな雰囲気が一転
調査当日、税務署からやってきたのは2人の調査官でした。由美さんと大二さんは緊張した面持ちで迎えましたが、調査官たちは終始穏やかで、世間話から始まる和やかな雰囲気に。
しかし、次第に調査官の質問は核心を突いてきました。







