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言いたいことをはっきり言わないくせに、周囲に汲み取ってもらうことを内心期待している。「別に何もありません」と言っていたはずなのに、陰で「助けてくれない上司」と悪い噂を立てられる……こうした“面倒くさい人”が抱えている、独特な「甘えの心理」とは?(心理学博士 MP人間科学研究所代表 榎本博明)

※本記事は『【新装版】かかわると面倒くさい人』(日経プレミアシリーズ)から抜粋・再編集したものです。

常に不満げで、被害者意識をチラつかせる部下

 はっきり言わずに、密かに不満を溜め込むタイプの人がいる。

 何だか不満げで、言いたいことがあるのを我慢しているような、うじうじした態度を見るにつけ、

「何か言いたいことがあるなら、はっきり言えよ」
「不満があるなら言ってほしい。言ってくれれば対処もできるけど、言ってくれないとこっちもどうしようもないじゃないか」

 と文句を言いたくもなる。

 いじめたわけでも無視したわけでもなく、こっちは何も悪いことはしていないのに、被害者意識をもっているような感じさえ漂う。これは面倒くさい。

 そういう人物は甘えが強すぎるのだ。

 表面上は何の要求もない様子を装っているが、心の中では不満が渦巻いている。どんな不満か?それは、相手が期待に応えてくれないことによる不満だ。

 はっきり言わなくても、こちらの意向を汲み取って、うまく取り計らってくれると期待している。だが、他人が、言葉に出さずにどんなことを思っているかなど、なかなかわかるものではない。