「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。その中から「人のはなしをよく聞こう」という項目を取り上げる。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)

【一生モノの力】「人の話をよく聞ける子ども」の親が必ず教えていることPhoto: Adobe Stock

学童に行くはずだったのに……?

「最近、子どもが急に家に帰ってきちゃって、すごい大変だったんだよね。」

小学2年生のお子さんがいる会社の先輩から、こんな話を聞いた。

そのお子さんは普段、放課後は学童に通っている。

ただ、おばあちゃんが家にいる日だけは、学童に行かず、そのまま帰ってくることになっていたそうだ。

ある日曜日の夕食時、先輩はお子さんにこう伝えた。

「今週の水曜日は、おばあちゃんが来る日だから、学童には行かないで帰ってきてね」

するとお子さんは、
「うん、わかった!」
と元気よく返事をした。

ところが翌日の月曜日。

会社にいた先輩のスマホに、GPSアプリの通知が届いた。

「◯◯が自宅に到着しました。」

先輩はあわてて家に電話をかけた。

すると、お子さんがこう言ったそうだ。

「あれ、おばあちゃんいないんだけど。今日来るんじゃなかったっけ?」

先輩のお子さんは、「水曜日は学童に行かなくていい」という話を「明日は学童に行かなくていい」と勝手に理解していたのだ。

幸い、その日は鍵を持っていたので家には入れた。
だが、もし鍵を持っていなかったら、家の前で待ちぼうけになっていたかもしれない。

この出来事で先輩は、子どもは返事をしていても、話の内容まできちんと理解できているとは限らないと実感したそうだ。

「人の話を聞いて、正確に理解する力」を育てることは難しいのだ。

人のはなしをよく聞こう

小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくが学べるまいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ひとのはなしをよくきこう」というページがある。「人の話をきく」ときに大切な4つのポイントが丁寧に説明されている。

【一生モノの力】「人の話をよく聞ける子ども」の親が必ず教えていること『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・はなす ひとの めを みよう。
・あいての はなしを きくときは うなずいて あげよう。
・はなしを きいたら へんじを しよう。
・あいてが どんな きもちか そうぞうしながら きこう。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』p.111より引用)

人の話を聞く力は、特別な才能ではない。

だが、この力があるかどうかで、日常の小さな行き違いも、人間関係も、大きく変わる。

だからこそ、「返事をする」だけではなく、「相手の話を正しく受け取ること」を大切にしたい。

子どものうちに身につけておきたいのは、ただ聞くのではなく、きちんと理解するために聞く姿勢である。