イラン紛争を巡り、新たな外交交渉の可能性が浮上している。だが、米国とイランはどちらも相手が受け入れそうにない最大限の要求を突きつけている。米国の主な要求は、イランの核施設の解体、ウラン濃縮の断念、ミサイルの制限、ホルムズ海峡の自由で安全な航行の保証、中東でのイランの代理勢力に対する支援打ち切り、などだ。一方、イランは再び攻撃されないという保証のほか、制裁の全面解除、戦争被害の補償、ホルムズ海峡を航行する船舶から通航料を徴収する新システムの導入、中東にある米軍基地の撤去、などを求めている。双方の要求は相いれないものだ。2025年春や今年初めと同様に、交渉が失敗に終わる見込みは十分にある。それでも、実際の交渉の場での本質的な問題は、どれだけ隔たりが大きいかではない。どちらか一方、あるいは両方が、戦争を続けるにはコストが高過ぎると感じているかどうかにかかっている。