当のアメリカをはじめ、多くの国ではこの写真について日本や中国のようなネガティブな反応はそれほどないからだ。
「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ」という発言や、飛びつくようなハグ、腰に手を回してエスコートされるなどが、日本では一部で「媚び」などと叩かれているが、海外では「キュート」などと好意的に受け取られており、このような“人間的魅力”を発揮することで会談も成功に導いたと高評価なのだ(プレジデント・オンライン 3月23日)。
つまり、ホワイトハウスが「踊る高市首相」写真を公開したのは「悪意」からなどではなく、単に高市首相のオープンでフランクな人柄がよく表現された“フォトジェニックな一枚”だったからと解釈している人の方が多いようなのだ。
しかし、これまで様々なスピンコントロール(世論操作)を取材してきた立場で言わせていただくと、そういう理由だけではないと思っている。「悪意」はないだろうが、無数にある撮影カットの中からわざわざあのような写真をピックアップして、世界に晒すということには明確な「狙い」があるはずだ。
なぜそう思うのかというと、アメリカというのは「写真」で世論を動かし、「写真」によって国際社会に戦争の正当性を認めさせてきた「プロパガンダ大国」という歴史的事実もある。
有名なところでは、1991年の湾岸戦争時の「油まみれの水鳥」の写真や映像だ。
1991年の湾岸戦争では、油まみれの鳥の映像や写真が湾岸の環境被害を象徴するイメージとして広く流され、米政府の対イラク非難を補強する材料として機能した(ニューヨーク・タイムズ 1991年1月26日、ABC Evening News〈Vanderbilt TV News Archive, 1991-01-25〉)。
「そんな昔のことを蒸し返されても」という人もいるだろうが、似たようなことは今もバリバリやっている。それがよくわかるのがつい最近あった「ホワイトハウス写真改ざん疑惑」である。







