「ついヤバいと言ってしまう」「自分の考えをうまく言葉にできない…」。
言いたいことがないワケではないのに、うまく言葉にできない。あなたにも、そんな悩みはありませんか?
小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。知ってしまえば、今は語彙力ゼロでも、話し下手でも、「自分の言葉」でちゃんと話せるようになれてしまう!
本記事では、子どもも読めて、大人も楽しいビジネス書『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)
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Q.「普通の子ども」ができて、「少年院の子ども」ができないこととは?
――田丸さんの書き方講座は、小学校から企業研修だけでなく、少年院でも行われているとお聞きしました。さまざまな生徒たちを見てきた中で、「普通の子ども」たちができても、「少年院の子ども」たちができないことはありますか?
「意外な能力」が欠けている
田丸雅智氏(以下、田丸):前提として、できないと決めつけるのは絶対にしたくなくて、あくまで傾向であり肌感覚だという上での話なのですが、書き方講座で教えていると、たとえば「名詞が書けない」「言葉が出てこない」「どうしたらいいかわからない」……こんな場面によく遭遇します。
その背景にあるひとつは、自己肯定感の低さなのかなと思います。
「自分にはできない」「自分なんてダメだ」と本当に心から思い込んでしまっていて、手が動かない。
でも本当はできるんです。なので、そこは守ってあげるというか、安心させてあげる必要がある。
そういう子は多いですね。
――『小学生でもできる言語化』にも、自己肯定感が低く、ペンを持っても何も書けない少年院の子どもたちのエピソードが出てきますよね。自己肯定感の低さは、その子本来の性質はあれど、周りの環境によって形成されてしまう場合もあるんじゃないでしょうか?
田丸:たしかに、周りの影響は大きいですよね。学校や友人関係も含めて。
ただ、ひとくくりにして親の問題だというのはあまりに雑ですし、本人の気質が関係している場合もあるはずです。要因はいろいろ、ケースバイケースだと思います。
もちろん極端なネグレクトなど、親が原因のケースもありますけど、それだけじゃない。
少年院だからできることもある
――でも、そんな彼らでも書き方講座では「必ず自分の言葉で文が書けるようになる」と仰っていましたよね。彼らと接していて、「少年院の子ども」だからこそできるなと感じることはありますか?
田丸:ちなみに、ポジティブな話を1つだけ追加すると、少年院の子は挨拶がすごくちゃんとしていて気持ちいいんです。
施設で矯正されている分、ピュアさや素直さが戻ってきているように感じることもある。
やってしまったことは重いけど、それと向き合った上で、人としてすごくピュアなところに戻ってきているように見える。
だから僕も、少しでも彼らの役に立てたらいいなという気持ちは強いです。
――そうか、お話を聞いていると、少年院の子どもたちに欠けているのは、才能ではなく「自分にもできる」と自分を信じる力なのかもしれませんね。
(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』の著者インタビューです。)









