学力低下もここまで!
カタカナの「ヌ」が書けなかった小6男子
いまから約2年前のSくん(小6)のエピソードです。
当時の学力低下の実例として、小6で中学受験を目指している最中、カタカナの「ヌ」が書けないことがわかり、とても衝撃を受けました。
「中学受験の準備を始めたい」という希望で、Sくんがお母さんと私の塾にやってきたのは、小6の5月下旬のことでした。
テニス好きで、笑顔のかわいいSくんは、やる気にあふれていましたが、いままでテニスに時間を割きすぎて、まったく勉強をしていませんでした。
Sくんの学力をチェックすると、驚くような問題点がいくつも出てきました。
小学生で習う低学年レベルの漢字が書けず、文章も箇条書きだったのです。
学力テストを受けてもらうと、結果は国語100点満点中24点で偏差値は29でした。
私は困惑しながら、Sくんのお母さんに率直に伝えました。
「残念ですが、中学受験準備には時間が足りません」
それを聞いたお母さんは、ただ一所懸命に、
「子どもの意志や夢が明確なので、親としては応援すると決めました。できることは努力を惜しまずにやりますので、結果はどうあれ、学力をつけるためにもお願いできませんか?」
と繰り返しおっしゃいました。
「僕、絶対、がんばります!」
Sくんはそう言うと、にっこり笑ってペコリとお辞儀をしました。
Sくんに、さっそく国語を指導しました。
すると、Sくんは、私の言葉に素直に従い、一心不乱に勉強を始めたのす。
そして、9月の「全国版学力テスト」の結果、国語が100点満点中72点、偏差値54と、 前回よりも49点、偏差値も25アップしました。
Sくんのがんばりは、私の記憶にいまもしっかり残っています。
当時、カタカナが書けないSくんに衝撃を受けましたが、昨年、もっと驚く実例が出たのです。