このたび『100点満点とれる子の育て方』を発刊した、ステージメソッド塾代表の西角(にしかど)けい子氏に、子どもの成績を伸ばす秘訣を聞いた。
西角氏は、倍率10倍超の難関公立中高一貫校に7年連続地域No.1の合格実績をあげているだけでなく、学校のテストから「全国版学力テスト」まで、どんなテストでも「100点満点」を目標にさせて、確実に「100点」をとらせていく。「すべての子どもには、必ず伸びしろがある」という信念を軸に、学力とメンタルの両面からアプローチを重ねていくのが特徴。「平均点以下でも必ず伸びる習慣」や「100点満点勉強法7つのルール」などに驚く親子が続出している現在、全5回連載を企画した。
【第1回】は、「100点満点」にはチカラがある、というエピソードを紹介する。

「100点満点」にはチカラがある!

「100点満点」にはチカラがあります。
 親御さんなら、わが子の将来を、安心したものにしたい、と感じるのは当然です。
 それなら、子どものころから、「100%のチカラを出すこと」を教えてあげてください。
 いつも平均点や80点を目指すのではなく、常に「100点満点」を目標にすることを身につけさせるのです。
 そうすれば、本当に「100点満点がとれる子」に育っていきます。
 これを読んでいただいた後、1つでも2つでも試してください。
 きっと子どもの人生に変化が生まれます。

 学習コンサルタントの西角けい子です。
 私は、兵庫県西宮市に、「ステージメソッド塾」という小さな私塾を開いています。
 西宮市は、大阪と神戸の中央に位置し、自然の風光と温暖な気候に恵まれた教育に熱心な地域です。
 最寄り駅の阪急・西宮北口駅前のエリアは、日本有数の進学塾の激戦区として知られており、灘や甲陽といった超難関私立中学などの合格を目指す大手学習塾が立ち並びます。
 私の塾はその一角にあります。
 文部科学省は、2007(平成19)年度から「全国学力・学習状況調査」を実施しています。
 それは、日本全国の小中学校の小6と中3を対象に、学力状況を把握するためです。
 一般的に、「全国学力テスト」と呼ばれるこのテストで、2012年(平成24)年度には、当塾の中3生が英語で「100点満点」(全国1位)に輝きました。
 また、他の塾生は、東京大学や京都大学に毎年数多くの合格者を出す偏差値70近い名門公立高校の入学試験で、英語を「100点満点」で合格しています。
 いずれも、小学高学年で国語力を強化したうえで、他の教科の集中指導に切り替えた成果です。

 他にも、当塾で採用している教材会社の「全国版学力テスト」では、塾生の2割が2年連続で「国語」「算数」「英語」で「100点満点」をとり、「全国1位」になりました。

 第三者から「初めから成績のいい子を囲い込んだのではないですか?」と言われることもありますが、それは違います。

 初めは、みんな、普通の成績、いや多くの子は、平均点以下からのスタートでした。
 出会った頃の子どもたちは、「100点満点」をとることを目標にしていませんでした。
 その方法を知らなかったために、「100点満点」は偶然か、ラッキーでとれるものだと思っていたようです。

 実は、子どもに「100点満点」をとらせていくには、いくつかの手順があります。
 私はこれを「100点満点勉強法」としてまとめ、7つのルールをつくりました。

 どれもがとてもシンプルです。
 初めは、できるだけ小さなテストで、「100点満点」をとることを目標にすることから始めます。
 具体的に言えば、「1問100点」にして、簡単な問題を正解させます。

 子どもが確実に100点をとる体験を積み重ねることで、塾生の8割が「全国トップクラス」になったり、7年連続地域1番で地元の難関中高一貫校に合格実績を出したりしています。
 小6で英検2級に合格したり、大学入試の模擬テストでは、英語の偏差値が80.2になった高3の子もいます。