算数・数学で苦しむ我が子を算数・数学好きに変えるにはどうしたらいいか。数字に弱いビジネス・パーソンが数字に強くなる方法とは? 『この1冊で一気におさらい! 小中学校9年分の算数・数学がわかる本』の著者・小杉拓也さんの新連載「算数・数学を得意にする方法」では、そんな悩みを解決するヒントを紹介します。

算数と数学ができることのメリット

 これから5回にわたって、苦手な算数・数学を得意にする方法を連載します。初回は、数学が苦手だった私がいかにそれを克服して得意にしたかについてお話ししていきます。

 ところで、算数と数学が得意になると、どんなメリットがあると思いますか。私は次のようなメリットがあると考えています。

(1)「数字に強い人」になり、社会人ならばビジネスの現場で役に立つ
(2)論理力が鍛えられる

 算数と数学が得意になると、まず(1)のように「数字に強い人」になれる、というメリットがあります。

 数字に強い人は、ビジネスの現場や日常生活において、重宝がられる傾向にあります。
  たとえば、ある会社で部長が次のように言ったとしましょう。

 「わが社の15の店舗に、1店舗あたり14台ずつパソコンを増設しようと考えている」

 そのとき、Aさんが瞬時にこう発言しました。

 「部長、ということは計210台のパソコンを増設するということですね」

 Aさんのこの即答を受けて部長は、「なんて暗算が速いんだ。Aさんは数字に強いんだな」と感心します。「仕事のデキる奴」という印象すら持たれるかもしれません。