国際機関の官僚や中国は長年、国際通貨基金(IMF)における米国の影響力を弱めることを望んできた。だが、ドナルド・トランプ米大統領が2026会計年度予算で彼らの主張をこれほど後押しするとは、ほとんど誰も予想しなかっただろう。トランプ氏は近く公表が見込まれる27年度予算で、この誤りを正すことができる。まず、これまでの経緯を振り返っておこう。IMFは1945年、世界が金本位制の下にあり、一時的な国際収支問題に直面する工業国を下支えする必要があった時期に創設された。1971年に当時のリチャード・ニクソン米大統領がドルと金の交換停止に踏み切ると、官僚組織の常として、IMFは自らを再編した。IMFは経済運営を誤った途上国への救済策で、中心的役割を担うことになった。その過程で、富を再分配し、エネルギー価格を押し上げる気候変動対策を促進するための基金にもなった。今日のIMFにとって、貧困は成長産業だ。
【社説】トランプ氏からIMFと中国への贈り物
米国の出資割り当て引き上げは、米国よりも中国に恩恵
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