◆なぜ大切な人との別れは辛いのか? 次のステージへ進む方法
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)
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サヨナラは最高のギフト
今日は「サヨナラは最高のギフト」というテーマで、人と人とのご縁についてお話ししたいと思います。
人間関係においては、はっきりと決別を告げられることもあれば、なんとなく疎遠になってフェードアウトすること、環境の変化によって離れざるを得ないことなど、さまざまな別れの形があります。
その際、寂しさや辛さを感じてネガティブに捉えがちですが、実は人間関係がひとつ終わるということは、次のステップへと進んでいる証拠でもあり、非常に大切なことなのです。
別れは次のステップへ進むための「贈り物」
常に同じ人間関係がずっと続くことのほうが珍しく、どこかで必ず「別れ」は存在します。そして、それによって自分自身の環境も変化していきます。
離れていくものを無理に引き留めようとしたり、いつまでも思い悩んだりしても、たいてい良い結果にはつながりません。相手との別れは、「自分が次のステップへ進んだ」というサインであり、相手からの「贈り物(ギフト)」である。そのようにポジティブに考えてみてはいかがでしょうか。
別れがあるからこそ、新しい出会いが訪れる
これまでの素敵な出会いを思い返してみてください。忘れがちですが、新しい出会いの前には、何らかの「別れ」があったはずです。別れによってスペースが空くからこそ、新しい出会いがやってくるのです。
特に、いつも会っていた人が何らかの理由でいなくなってしまった場合、人は寂しさを埋めようともがくものです。すぐに上手くはいかなくても、いろいろと行動しているうちに、やがてその空いた穴にすっぽりと新しい何かが収まります。それが、良い出会いへとつながっていくのです。
そもそも、私たち自身も誰かに別れを告げながら生きてきました。この世に生まれ、やがて去っていくという意味では、「通過していくこと」そのものが、人生の本質だと言えるのかもしれません。
「愛情」と「執着」の決定的な違い
一番良くないのは、別れを「悪いこと」「ネガティブなこと」だとひたすら思い込み、執着してしまうことです。昨今問題になっているストーカー行為も、客観的に見れば相手から明確に「ノー」を突きつけられている状態です。
それなのに執着して余計に嫌われてしまうのは、相手を思いやるという人間関係の基本がすでに壊れてしまっているからです。「失いたくない」「つながり続けたい」という思いだけで相手をコントロールしようとするのは、愛情ではなく単なる「エゴ(執着)」です。
お互いの尊厳を尊重し、思いやりを持つことこそが本来の人間関係であり、執着してしまった瞬間に、相手への思いやりはすべて吹き飛んでしまいます。
無農薬・有機栽培のような、自然体の人間関係
人間関係において、執着することに意味はまったくありません。ですから、寂しさはあるかもしれませんが、その寂しさもひとつのプレゼントとして、ありのまま自然に受け入れていきましょう。
今はモヤモヤしたり悲しかったりしても、後になって「あの別れのステージには意味があったんだ」と気づく時が必ず来ます。別れを受け入れることで、また新たな素敵な出会いがもたらされるのです。一度離れたからといって永遠に縁が切れるとは限りませんが、戻ってくることを期待するとまた執着になってしまいます。
無理にコントロールしようとせず、お日様の光を浴びて自然に完熟するのを待つような、「無農薬・有機栽培の人間関係」を目指して、人間の出会いと別れをあるがままに受け入れていくのが良いのではないでしょうか。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






