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【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領は1日の演説で、懐疑的な米国民に対し、イランとの戦争が国益にかなうものだと説得しようとした。同氏は米国を脅かす政権を壊滅させるため作戦は必要だったとし、経済的痛みは短期間で終わると強調した。
トランプ氏がホワイトハウスで行った20分間の演説は、戦争が始まって1カ月が経過する中、国民に向けられた最も直接的な説明の場となった。同氏はこれまでの戦果を挙げ、米軍の目標は「ごく近いうちに」達成されると述べた。
トランプ氏は「戦争の歴史において、敵がわずか数週間でこれほど明確かつ壊滅的な大規模損害を被ったことはない」と説明。また依然として戦争終結に向けた外交合意を目指すとする一方、今後数週間でイランを「極めて激しく」攻撃し、「彼らがいるべき場所である石器時代に」引き戻すと誓った。
同氏は対立の焦点となっているホルムズ海峡については、戦争が終われば「自然に開かれるだろう」と述べ、「彼らは石油を売ることができるようになりたいと思うだろう」と指摘。「ガソリン価格は急速に下がり、株価は急速に回復するだろう」と続けた。
また他国に対しては、「遅ればせながら勇気を奮い起こし」、イランからホルムズ海峡の支配権を奪うよう促した。トランプ氏は「海峡に行って、ただ奪え」と述べ、「これを守り、自分たちのために使え」と呼びかけた。
トランプ氏の演説は、視聴者が多いプライムタイムに行われた。この背景には、戦争の目的を説明し、大統領自身が選挙戦で反対を訴えた「永遠の戦争」になるという懸念を払拭すべきだという側近らの意向があった。
トランプ氏は演説で、第1次世界大戦からベトナム戦争まで米国が過去の紛争に関与した期間を列挙。それらの長期紛争と対比させつつ、「この紛争を冷静に見極めることが非常に重要だ」とした。
アナリストらは米国とイスラエルによるイランへの攻撃について、戦術面で軍事的成功を収めていると言及。これまでに1万2300以上の標的を攻撃し、155隻以上の艦船を撃沈し、攻撃によりイラン最高指導者アリ・ハメネイ師など体制幹部も殺害されている。
一方で1カ月に及ぶ紛争は戦略的な後退ももたらしている。イランはホルムズ海峡の支配を強化し、すでに強硬な姿勢を取っていた体制は、米国への態度をさらに硬化させ、同国の核開発の野望は完全には封じられていない。







