仕事のメールを「午前中に返す人」が見落としている大事なこと【明治大教授が指摘】写真はイメージです Photo:PIXTA

言語学者で明治大学教授、堀田秀吾氏の著書『ハーバード、スタンフォード、科学的に証明された時間をムダにしない人の習慣』(アスコム)から、重要なポイントを抜粋・再編集して特別公開します。今回は「仕事の優先順位の付け方」について、学術的な知見を交えながら解説します。

重要な仕事を後回しにする原因は
「脳のクセ」だった!

 午前中の数時間、気づけば「雑務」で終わっていませんか?

 メールを返信し、チャットでチームに返答し、請求書をパラパラとチェック。簡単な作業を先に片づけているうちに午前中が終わり、重要なタスクは手つかずのまま。そんな経験がある人は、少なくないはずです。

 このように、重要な仕事ほど後回しにしてしまう原因は、実は脳のクセにあります。

 人の脳には「やらなければならないこと」を一時的に記憶するワーキングメモリがあります。このワーキングメモリにタスクが残っていると、脳はそれを「処理しなければならない対象」として意識し続け、負荷を感じます。これを認知的負荷といいます。

 そして脳は、認知的負荷から逃れるために、「一つでもタスクを減らしたい」と感じるのです。

仕事のメールを「午前中に返す人」が見落としている大事なこと【明治大教授が指摘】出典:『ハーバード、スタンフォード、科学的に証明された時間をムダにしない人の習慣』(アスコム、堀田秀吾 著、イラスト:ミヤギトオル)
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 時間のかかる重要な仕事と、すぐ終わる簡単な仕事を同時に与えられたとき、早くタスクが減ることを優先し、簡単な仕事から片づけようとする。これは脳の自然な反応であり、ペンシルバニア州立大学のローゼンバウムらの実験でも確認されています。

 おそらくみなさんの中にも、時間のかかる重要なタスクと、簡単にできるさほど重要でないタスクを同時に与えられたとき、「認知したタスクからさっさと終わらせたい」「時間がかかるけど、大事なことをやる前に、それ以外のタスクをすべて片づけてしまいたい」と思う人がいらっしゃるのではないでしょうか。