中央銀行というものは過去の過ちを繰り返すことを恐れている。米国とイスラエルによるイラン攻撃がインフレ加速につながる中、投資家は政策立案者が2021年に取るべきだった行動を取ると予想している。すなわち利上げ、あるいは少なくとも予定していた利下げの取りやめだ。しかし、今回の新たな石油ショックと新型コロナウイルス禍後の好況には根本的な違いがある。現在のインフレは、ガソリン価格の上昇という形ですでに表れており、イランがホルムズ海峡を通じた石油やその他の輸送を遮ったことによる供給制限が原因だ。一方、21年から22年にかけてのインフレは、コロナ禍のロックダウンで強制的な冬眠状態にあった消費者が、景気刺激策で潤沢な資金を手に活動を再開したことによる需要急増が原因だった。