2026年を迎え、エコノミストらは労働市場の減速に歯止めがかかることを期待していた Photo: Lucía Vázquez for WSJ
3月の米雇用統計は、多くのエコノミストが米労働市場に対して悲観的な見方をためらってきた理由を改めて示すものとなった。4年にわたる「ショック」を経てもなお、労働市場は持ちこたえ続けている。
問題は、それがいつまで続くかだ。
米雇用市場はここ数年、過去数十年で最も激しい利上げサイクル、地方銀行危機、そして関税ショックを乗り越えてきた。その都度、打撃を受けながらも、崩壊することはなかった。イラン戦争によるエネルギー価格とサプライチェーン(供給網)への新たなショックは、その回復力の限界を再び試すことになるだろう。
3月の非農業部門就業者数は前月比17万8000人増となり、2月の13万3000人減(当初の数値から下方修正)からプラスに転じた。失業率も4.3%と、2月から低下した。一方で、あまり芳しくない項目もあった。一般労働者の賃金上昇率は、5年前の新型コロナウイルス禍後の経済再開以来、前年同月比で最も低い水準となった。
変動の大きかった2月と3月を平均すると、基調的なトレンドがより明確になり、月間の雇用増加数はわずか2万2500人だったことが分かった。このペースは2年前であれば警戒すべきものだったが、労働市場は持ちこたえている。エコノミストらは、移民の急減と退職者の増加で現状維持に必要な新規雇用の純増数が以前よりも少なくて済むことを理由として挙げている。
2026年を迎え、エコノミストらは雇用市場の減速に歯止めがかかることを期待していた。3月の堅調な雇用統計は、その兆候を示すものだったかもしれない。しかし労働経済学者のガイ・バーガー氏は、ホルムズ海峡の封鎖によって世界のエネルギー供給網が混乱していることを受け、「今や再加速について語る者はいない」と述べた。








