名目賃金はようやく上がり始めて、状況は改善!
人手不足の流れの中で、将来的には実質賃金も上がる!?

藤代 続いて、以下の図を見てください。これは、春闘賃上げ率とベアの推移を表したものです。

藤代 黄色い折れ線のほうが、ベアの推移です。バブル崩壊後、ほぼ0%のベアが長らく続きました。その間は、賃上げ率(青線)が定期昇給だけの状態となっていたわけです。

ザイゼン なぜこんな状態に?

藤代 デフレと賃上げが進まない状態が相互に作用するデフレスパイラルに陥ったことが、大きな理由です。

ザイゼン 直近はベアが改善中です。

藤代 ロシアによるウクライナ侵攻の影響や、円安で物価が上がったことがきっかけです。そこに人手不足も加わり、企業側も賃金を上げようという意識になってきました。

ザイゼン ただ、よく実質賃金はマイナスと言われますよね。

藤代 労働者が受け取った額面の金額を名目賃金、そこから物価変動を取り除いたものを実質賃金といいます。昨年は、名目賃金の伸び率以上に物価が上がりました。もらった賃金で買えるものが減っている状況です。

ザイゼン それは困りますね。

藤代 ただ、日本はようやく名目賃金が上がり始めてきたところ。今はこの上昇を定着させることが重要です。そうすれば、おのずと実質賃金もプラスに転じていくと思います。特に、ザイゼンさんのような若手社員が賃上げに関心を持つと、経営陣にはプレッシャーになり、よい緊張感が働くでしょう。

ザイゼン まずは春闘のニュースにアンテナを張り、自分の勤務先と競合の賃上げ水準を比べてみます!