ファッションモデルや女優として活躍する石田ニコル。今回、自身では2度目となる劇団☆新感線の舞台『アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~』に出演する。歌や踊り、見ごたえあるアクションシーンも盛り込まれる音楽活劇ミステリーとして、話題を集めている作品だ。高い歌唱力を買われて、今回は歌劇団の女優役を務める石田。舞台への思いのほか、30代に入ってからの心境の変化などについて聞いた。(撮影:千倉志野 取材・文:高山亜紀)

「ダイヤモンド・ザイ」2026年6月号の「表紙の人/Precious Talk Lounge!」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

信頼する演出家に身を委ねて
舞台本番も楽しみたい!

『アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~』で、2022年の『薔薇とサムライ2-海賊女王の帰還-』以来、劇団☆新感線では2度目の出演を果たす石田ニコル。生バンドの演奏で、歌あり、踊りあり、アクションありのドタバタ音楽活劇ミステリーだ。今回は歌劇団の女優役で、高い歌唱力が買われてのオファーとなった。ミュージカル女優として、数々の舞台に立つ一方、昨年は「日本フェムテック協会認定資格2級」「メディカルアロマインストラクター」の2つの資格を取得。その発信力にも注目が集まっている。

小芝風花石田ニコル●山口県出身。「KOBEコレクション モデルオーディション2010」グランプリ。12年、ミュージカル「RENT」で初舞台。6代目ハワイ州観光局親善大使、日本フェムテック協会認定資格2級・メディカルアロマインストラクター。
ヘアメイク:藤本希 スタイリング:瀬上裕香 衣装:ベルト付きジャケット/Alunc・TSI パンツ/MANGO ネックレス/KNOWHOW jewelry アクセサリーその他/スタイリスト私物

「衣装、照明、舞台のセット……新感線の舞台はいつも細部まで凝っていて、すごくパワフルという印象があります。その場所にいられることはとても光栄ですし、私自身も楽しくて、何より落ち着きます。(主宰の)いのうえ(ひでのり)さんの演出を受けられることも楽しみの一つなので、今回もどんな感じになるんだろうとワクワクしています」

 物語は、大正浪漫を感じる時代設定と、江戸川乱歩が描いたようなほの暗い匂いが漂うスチームパンクの世界。

「劇団員の設定ですが、ミステリー要素があるので、裏にきっと何かありそうだなと想像しています(笑)。これから稽古をして、いろいろ作り上げていくと思うのですが、まずはいのうえさんに身を委ねたいです。というのも前回、『薔薇とサムライ2』をやらせていただいた時に自分で考えたものを用意したのですが、いのうえさんは私にはない、自分では考えつかないような方向性を示してくださって、すごく勉強になりました。今回も全幅の信頼を寄せつつ、その中で自分ができる表現や稽古で生まれたもの、さらには本番中でも変わっていくと思うので、そういったものすべて合わせて、楽しみながらやっていけたらいいなと思っています」

 前回の『薔薇とサムライ2』は転機になった、大切な舞台だったと語る。

「初めての舞台(ミュージカル 『RENT』2012年)から期間が空いた中で、いくつかの舞台に出演していた期間だったのですが、その際に舞台をやる時には最低3つ、自分の身になるものを持ち帰ろうと決心しながら臨んでいました。稽古場の自分に対する発見やお芝居のことはもちろん、歌い方もそうです。できれば全部、持ち帰って、自分の糧にしたい。そんな風に舞台を続けていくなか、大きな刺激をもらえたのが『薔薇とサムライ2』でした。素晴らしい大先輩方に囲まれて、初めていのうえさんの演出を受けて、本当に楽しく稽古ができて、新感線の舞台に立っている自分に対しても、ちょっと自信を持っていいのかなと思えた機会でもありました。いただいたものが多かったので、今回のお話もうれしかったです」