Illustration: Andy Potts for WSJ
これまでの25年間は目まぐるしい技術革新の連続だった。最先端技術は、PDA(携帯情報端末)の「パームパイロット」や折り畳み式携帯電話機からモバイルインターネット、人工知能(AI)、ゲノム配列解析などへと進化してきた。
これからの25年間ではどこへ向かうのだろうか。5人の技術専門家に、次の四半世紀で実現すると思われる大きなイノベーションを一つずつ予測してもらった。
脳で制御するデバイス
キーボードやマウスは忘れよう。米カーネギーメロン大学の生物医学工学教授であるビン・ハー氏は、25年後にはほとんどの人がブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)を使って思考でデバイスを操作しているだろうと述べている。こうしたインターフェースは脳の活動を解釈し、人間の意図を、コンピューターが理解できるコマンドに変換できるようになる。
ハー氏は「BCIはスマートフォンのような技術になり、大多数の人が持つようになるだろう」とし、「考えるだけで自分の環境を制御できるようになり、あらゆることがとても便利になる」と語った。
25年後には、何十億人もの人々がBCIを使って、友人へのメッセージ送信や照明の点灯、コーヒーを入れるなど、あらゆることを行うようになるという。
BCIは現在も存在するが、その多くは頭蓋骨に穴を開け、脳が外部デバイスと通信できるように物理的なインターフェースを埋め込む手法に頼っている。ハー氏たちは非侵襲的な(体に傷をつけない)インターフェースを開発したが、これらは不格好で使い心地が悪い。
しかし、あと25年たてば研究者たちはこうしたハードウエアの課題を克服し、将来のインターフェースは現在のワイヤレスイヤホンと同じくらい便利になるとハー氏は考えている。
克服すべき二つ目のハードルは、脳の信号を解読してコンピューターコードに変換するという「ソフトウエアの課題」だ。ハー氏はこちらの方が大きな課題だと考えているが、AIの進歩が開発を加速させ、研究者がますます複雑な思考を解読し、BCIをより洗練されたものにするのに役立つと述べる。
宇宙採掘
米タフツ大学工学部の教授で米電気電子学会(IEEE)フェローのカレン・パネッタ氏は、AIとロボット工学の進歩によって、月や小惑星の資源、さらに最終的には他の惑星にある資源にアクセスできるようになると話す。自律型ロボットが原材料を採掘し、それを使って宇宙ステーションを建設し、深宇宙探査のミッションのための装備ができるようになるという。
このコスト削減は探査にとって恩恵になるとパネッタ氏は言う。「宇宙飛行のコストの多くは打ち上げによるものだ」とし、「宇宙の原材料を活用し、必要なものをその場で組み立てられれば、大量の材料を運搬せずに済むため、使用する燃料が大幅に少なくなる」と語った。
同氏によると、他にも利点がある。大規模な商業宇宙旅行や宇宙ホテルの新たな機会、現在では予測できない方法で地球上の生活を向上させる新発見など、さまざまだという。
地球上で多くのことが起きているのに、なぜ宇宙探査にお金を使うのかとよく尋ねられるが、人々が気づいていないのは、その技術が常に地球に還元され私たちに利益をもたらしているということだとした。







