地下鉄の座席に荷物が置かれている→目の前に高齢の女性が来た…自分が席を譲る?荷物の持ち主に声をかける?画像はAIで作成したイメージです

大人の日々は「選択」の連続です。ピンチをチャンスに変えるには、どうすればいいのか。高い評価や人望や信頼をたくさん得られるのは、どっちの選択肢か。微妙な状況への立ち向かい方を通じて、より大きな幸せをつかめるトクな道を探りましょう。
※「お悩み」は編集部で作成した架空のモデルケースです。

今回の「お悩み」

 そこそこ混んでいる休日の地下鉄。幸い、目の前の席が空いて座れたが、隣の席にはバッグが置かれている。どうやら、その隣に座っている外国人観光客っぽい男性の持ち物のようだ。

 途中の駅で高齢の女性が乗ってきて荷物の前に立った。揺れる電車の中で立っているのはつらそうな気配である。これは何としても座ってもらいたい。

 ただ、男性はずっとスマホにくぎ付けである。自分がサッと立ち上がって席を譲るか、男性に声をかけて荷物を膝の上なり、網棚なりに移動するように促すか、さてどうする?

選択のポイント

「外国人観光客っぽい男性」という設定にしましたが、もちろん、ヘイト感情をあおりたいわけではありません。その男性には何の悪気もなく、混んだ電車自体に慣れていなくて、うっかり席に荷物を置いている可能性を想像する余地を残すためです。

 日本の感覚や常識を反射的に押しつけて「席に荷物を置くなんてケシカラン奴だ!」と断罪するのは、いささか傲慢です。ただ目の前のおばあさんに気づかないのは、かなり鈍感で周囲の状況を把握するのが苦手なタイプなのかもしれません。

 この場合、自分が立ち上がって席を譲ったほうが、話ははるかに簡単です。ただ、おばあさんに気をつかわせてしまうし、荷物をどけようとしない男性&どけるように言えなかった自分に対して、モヤモヤした気持ちが残ってしまうのは間違いありません。

 ここは男性に声をかけ、バッグを膝の上なり網棚なりに移動するように促しましょう。

 言葉が通じなかったとしても、身振り手振りできっと通じます。きっと男性は己の非礼に気づいて、すぐ行動を起こしてくれるはず。おばあさんも、心置きなく座ることができます。

 万が一、開き直るような態度で言い返してくるなどして、荷物をどかそうとしなかった場合は、方針を変更して自分が席を譲りましょう。ただ、相手が外国人にせよ日本人にせよ、見るからに凶暴そうなタイプだったりした場合は、また対応も変わってくるかもしれません。

石原壮一郎・コラムニストのプロフィール