「おいおい、日本のリーダーが戦争犯罪人として裁かれた者たちを神様だとか言い始めているんだけどいいの? 我々連合国の裁判を否定するってことは、日本はあの戦争でまったく非はないと主張しているのと同じじゃん。これを認めたら、原爆で民間人を大量虐殺したアメリカのほうが戦争犯罪ってことにもなっちゃうけど、それでもいいの?」
日本人の感覚では、A級戦犯も国のために命を捧げた英霊だが、戦勝国ではナチスと同じ扱いなのだ。もし今、ドイツ首相がナチス高官らの慰霊を行ったら国際世論がどうなるか想像していただきたい。
では、こういう「中国からの厳しいクレーム」を回避するため、アメリカとしてはどうするのかというと、日本政府に「圧力」をかける。
2013年以降の安倍元首相、菅元首相、岸田元首相、石破元首相が揃いも揃って靖国に参拝しなかったのは、中国や韓国の顔色を伺ったわけではなく、“アメリカ様”のご機嫌を損ねないため。日本は我々国民が思っている以上に「アメリカの属国」なのだ。
こういう「現実」をちょっとでも理解しているリアリスト政治家ならば「首相になったらどんなに批判されても靖国参拝を淡々と続ける」というようなタンカは怖くて切れない。「嘘つき」という批判を受けることが目に見えているからだ。高市首相はそれをやってしまったというだけの話だ。
高市首相が選挙前に
答弁していた「レジの壁」
消費減税に立ち塞がる「レジの壁」もわかりきっていた。
先ほど石破元首相が今の国民会議で議論になっていることを既に指摘していたことに触れたが、実は高市氏も首相就任直後はほぼ同じ認識だった。25年11月7日の予算委員会で、野党議員から食料品の消費減税に消極的な発言をしていることを詰められて、このように述べている。
《残念ながら、日本の遅れたPOSレジシステムのせいでございます。これも様々確認しましたけれども、ちっちゃな個人商店にある昔からのレジでしたら別に引き下げてもすぐに対応できるとか、それから、一部のチェーンで使われているPOSレジシステムでしたら割と短期で対応できる》
《ところが、残念ながら、もう8%と10%で固定し切っている、しかも在庫管理などいろいろなものにつながっているもので、一年若しくはそれ以上かかるものもあるというようなことで、一定の期間がかかるということも考慮をいたしました》
つまり、石破元首相が「すぐばれる言い訳」とボロカスに叩かれたときと同じ理由で、食料品の消費減税に後ろ向きだったのである。
しかし、そこからおかしなことが起きる。年を明けて衆院解散を表明すると同時に、いきなり「食料品消費税2年間ゼロの検討を加速する」という、奥歯にものがつまったような奇妙な公約を掲げだすのだ。







