女性社員は必要以上に失敗を恐れがち

 女性社員は「失敗したくない」「仕事を完璧にこなしたい」という思いから、チャレンジをためらいがちです。これが、女性の管理職比率の伸び悩みにつながっているわけです。

 たとえば、女性社員の口からよく出るのが、「管理職になるより、現場の仕事のほうがやりがいがあるから、今のままでいい」という声。上司はもっと上を目指してほしいと思っているのに、本人は「このままでいいんです」とすげない返事。

 確かに、たとえば営業職なら、クライアントから直接「ありがとう」と感謝されるのは現場で働く醍醐味でしょう。けれど、もっと仕事の醍醐味を味わいたいのなら、ためらわず次のステップに進むべきです。つまり、「ぜひともリーダーになってください」ということ。

 リーダーとしてチーム全体や仕事のしくみそのものを変えていく。すると、もっと大きなことができるようになる。現場で一人のクライアントに喜んでもらうのも素晴らしいですが、その何十倍、何百倍の人に影響を与えるほうが仕事への充実感は強くなります。

 私自身も、キャリア・アップの醍醐味はそこにこそあると思っています。自分の夢を形にしていく喜び、人生のなかで自己実現していく喜びとも言えます。