ドナルド・トランプ米大統領の移民取り締まりが始まってから1年以上が経過したが、労働市場に広範な混乱が生じているという証拠はほとんどなく、米国人労働者への実質的な恩恵も見られない。米国生まれの労働者の失業率はわずかに上昇し、賃金の伸びは鈍化している。低技能移民を多く雇用するブルーカラー業界でも賃金の伸びは鈍化しており、広く懸念されていた労働力不足が現実に起こっていないことを示している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が労働省の統計を分析した結果、こうした実態が明らかになった。一連のデータは、政治家や当局者が数十年にわたって議論を重ねてきた問いに対する手掛かりを提供している。移民は受け入れ国の賃金にどのような影響を与えるのか、また新たな移民の流入がなくなれば何が起きるのか、という問いだ。