不潔とは何か
バーンズ先生は天狗のように神通力があるらしい。後頭部にも目があるかのように、見てなくても後ろに誰がいるかわかる敏さを持っている。小姑のようなところもあり、指でほこりをチェックしたりもする。
りんたち7人は厳しく教育されてヘトヘトになりながら1カ月が経過した。
だいぶシーツの敷き方には慣れてきたが、今日もまた「これは……」のあと「看護ではない」と言われるかと思ったら――。
風が吹いた。うれしい7人。
看護の第一歩を踏み出した7人だが、また難題が……。
バーンズ先生は松井(玄里)の通訳で、実習の成果でだいぶ清潔を保てるようになったものの、「皆さん自身が不潔です」と言い出す。
え、不潔? さすがにそんなことはないでしょう?と思ったところ、その理由を研ナオコの語りが間髪入れずに教えてくれた。語りは「不潔といえば、不潔だったかな」と控えめだが、そりゃ「だったかな」ではなくいまの感覚でいえば不潔だ。
だが当時の人たちの名誉のために、不潔と言われても仕方ないのっぴきならない事情も語られた。
最近の朝ドラは当時と現代のギャップを解説してくれないものが少なくなかった。それがなぜか今回、ここだけはとても丁寧。やっぱり主人公たちが「不潔」と言われることについてはちゃんと説明したほうがいいと思ったに違いない。
いまでこそ日本はとても衛生的な国だ。でもたとえば、豪華絢爛、貴族がいた17、18世紀のフランスは不衛生で、ニオイを消すために香水を使用していたという話はよく聞く。近代化によって人間は衛生的になった。
朝ドラで時代に即して不潔であったことを描くのは新鮮だ。なぜかといえば、朝ドラの主人公はこれまで長きにわたり「爽やかさ」、つまり清潔感が重要視されてきたからだ。その主人公が「不潔です」と言われるとは前代未聞。
りんたちは髪型を変えることになる。こういう流れはちょっと心がざわついて楽しい。









