『風、薫る』第23回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて12年目の著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第23回(2026年4月29日放送)の「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)
「オブ」って、どういう意味?
看護の先生が来日するまでにナイチンゲールの本を1冊読む課題を与えられた7人。でも英語の訳は難しい。
「会話と学問の英語は違いますから」(玉田多江〈生田絵梨花〉)
「頭の硬い人には訳すのは難しいだろうね」(直美〈上坂樹里〉)
第23回は英語の訳を巡るエピソード。具体的に目標が提示されると、視聴者として見やすい印象だ。
主題歌明け。りんと直美と多江の口元がアップになる。
observation
observant
observer
ナイチンゲールの本の最終章にはオブザがつく単語が何度も出てくる。
observeは「目付けをする」「注目する」という意味だと辞書には書いてある。直美にとって「オブザーブ」は教会でもよく使われる単語で、神様の教えや掟を守るという意味として認識していた。
でも「注目」も「神の掟を守る」もナイチンゲールの書いた文章の訳には当てはまらないと感じて困惑する7人。
「ナイチンゲール女史は、きっと、もっと崇高な志を語っているはずです」とナイチンゲールを崇拝する東雲ゆき(中井友望)。
「オブなんとか」がつく単語が最後の章に22個あったと数えるしかない工藤トメ(原嶋凛)。
「オブザーブ」をどう訳したらいいのか。まるで禅問答をしているような気持ちになる7人に、「この際、みんなで助け合って訳しませんか?時間もないですし」とりんが提案する。
皆、「結構です」と意地を張る。「でも、得意な人が得意な言葉を教え合った方が早くありませんこと?」とお嬢様の柳田しのぶ(木越明)が言うと、直美はそれだと自分だけが教える側にまわることになると不満を漏らす。
「私はただ教会で育ったから英語ができるわけじゃない。何日も何日も親や教師に頼ることなく、1人で必死に学んだから英語が分かるの。あなたが英語が分からないのは、あなたが努力してないからでしょ」







