
仲間由紀恵、入院患者役で登場
長屋の住人を演じているのが、松金よね子、広岡由里子、春海四方、という熟練の俳優であることで、出番は短いながら、長屋の人たちのバイタリティーが一瞬で放たれる。でもせっかくの名優たちだから、もうちょっと出番があってもいいのでは。贅沢(ぜいたく)すぎる使い方だ。
直美が長屋に顔を出す理由は、生き別れの母親の行方を気にしているから。以前、長屋に立ち寄ったとき、離れ離れになった子どもを探しに来ている女性がいると聞いて、気になっていたのだ。
だが、その人は直美の母とは別人だった。子どもが見つかったと長屋に挨拶(あいさつ)に来ているところに出くわし、すこし胸が痛そうな直美。
「よかったね、おっかさんと会えて。もうおっかさんとはぐれないようにしなよ。せっかく産んでもらって、お乳くれたんだから」
子どもに語りかける台詞(せりふ)に、直美を捨てた母への思慕が滲む。
思い切って、お守りの中身をあけてみる。直美の母親探しがはじまりそうだ。
「お乳」というワードが、次なる患者・和泉千佳子(仲間由紀恵)のエピソードとリンクする。
病院では和泉公爵(谷田歩)の奥様が入院してくることになり大騒ぎ。一番いい病室(上等病室)に、上等な家具が運ばれてくる。
お嬢様の東雲(中井友望)は「実は私、奥様とご挨拶したことがあって」と言う。大名の姫君という由緒ある家柄なので、ご挨拶できるだけでもすごいらしい。
奥様には乳がんの疑いがあった。検査をしたあと、手術をする。
緊張しながらの看護がはじまる。だが、千佳子は看護が気に入らず、次々と担当を変えてほしいと言う。どんどん不機嫌になって、退院したいと言い出した。
理由は、窓からの眺めがよくないから。上流階級の奥様の考えは斜め上をいっている。どうでもいいが、一番いい部屋でもカーテンがないのはなぜなんだろう。
今井(古川雄大)「手術もせずに転院されては、帝都医大病院の名折れになります」
多田(筒井道隆)「たとえ手術をしたとしても、成功率は2割ほどだと」
今井「もう少し早く受診してくださればよかったのですが」
藤田(坂口涼太郎)「やっかいですね」
院長たちの言い方はなんだか自己保身と言い訳が先に立っている。この病院が有名で大きく見えるが、中身はすかすかな印象が強調される。







