「努力しているのに、なぜか評価されない」
そんな経験はないだろうか。遅くまで働き、目の前の仕事もこなしている。それでも、小さい仕事ばかり任されてしまう人がいる。一方で、同じように働いていても、なぜか評価され、大きな仕事を任される人もいる。
その差は、努力の量ではない。「必要なのは、努力の向きを変えることです」と語るのは、815社・17万3000人の働き方改善を支援してきた専門家・越川慎司氏だ。同氏の著書『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』では、職場で評価される人たちの共通点が明らかにされている。この記事では同書から、評価された人の97%が実践していた「ある習慣」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「デジタルを使いこなすのが正解」と思っていないか
メモはすべてアプリ。
タスク管理もクラウド。
アイデアもそのままPCに打ち込む。
いまや「デジタルを使いこなす人=仕事ができる人」という空気は強い。だからこそ、紙の手帳やノートを使っていると、どこか“遅れている”ように感じてしまう人もいるだろう。
しかし、職場で評価されている人たちの実態はまったく違う。
815社17万人の「働き方改善」を支援してきた専門家である越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』で、職場での評価が高い人たちの共通点を次のように紹介している。
一般社員の使用率は42%だったため、47%の差があります。
AIの登場もあり、ここ数年はデジタルツールを使いこなせる人が優秀だという空気が強まっていますが、期待されている人たちは意外にもアナログツールを使いこなしていたのです。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用
つまり、評価される人ほど「アナログ」を使いこなしている。
評価される人の97%は「デジタル×アナログ」を両方使っている
では、評価される人たちは「アナログ派」なのか。
じつは、そうではない。
越川氏は、その実態について次のように説明している。
つまり期待されている人たちは、デジタルかアナログかにこだわるのではなく、両取りをしていたのです。
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用
彼らはアナログとデジタルの「どちらか」ではなく、場面に合わせて使い分けているのである。
デジタルとアナログを「使い分ける」人が評価される
では、具体的にどう使い分けているのか。
越川氏は、そのポイントについて次のように述べている。
たとえば、アイデア出しの段階では必ず手書きします。頭の中がまだ曖昧な状態のときは紙に書くのです。
心理学の研究でも、手書きは脳の広い領域を使い、連想や発想を広げやすいことがわかっています。
そして考えが固まったらデジタルで共有します。ノートアプリに転記し、構造を整え、チームに共有できる形に変換する。

イラスト:カワバタユウタ
――『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』より引用
思考はアナログ。
共有はデジタル。
この切り替えによって、創造性とスピードを同時に実現していた。
デジタルだけでは、創造性が損なわれる。
アナログだけでは、共有や活用が遅れる。
評価されている人たちは、両方の弱点を理解したうえで、補い合う仕組みを作っていたのである。
(本稿は、越川慎司著『815社17万人を分析してわかった 会社から期待されている人の習慣115』に関連した書き下ろし記事です)






